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Sat 17 Jul 2010

J1 第12節 新潟1VS1C大阪 最良。

前半44分 アドリアーノ(C大阪)
後半11分 マルシオリシャルデス(新潟)


中二日対中二ヶ月の試合。後半こうなるのはわかっていたことで、いつもはカードを必ず一枚あまらせるレヴィー・クルピが何のためらいもなく石神を送り込んだあたりに、このゲームがいかにタフだったかを感じられた。マルシオリシャルデスのFKは不運だったが、皆最低限の仕事をこなしてくれたと思う。


スタメンには出場停止の上本に代わって藤本が入り、あとは広島戦から変わりなし。山下がDFのバックアップとしてベンチ入りしている。

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試合開始時


序盤のセレッソは明らかに「仕掛け」ていた。前4枚にアマラウ、丸橋が絡んで厚みとキレのある攻撃。早い時間帯に1点を奪い、主導権を握りたいという意思が強く現れていた。シュート本数こそ少なかったが、家長のタクトにまわりが良く応えていた。後半20分過ぎまではセレッソのペース。この時間帯でゴールが奪えていれば。

前半の前半飛ばしていた分、一度流れが新潟に傾き、受身になると厳しい。ミシェウ、曹永哲は危険な存在だった。一度キレイなスルーパスを通されている。この場面はキム・ジンヒョンの勇気がピンチを救ったが、冷や汗が出てしまった。

しかしそれ以外の新潟の攻めは意外な程淡白で、シュートまで行くシーンが殆ど無かった。茂庭、藤本、アマラウ、羽田の四角形は対人プレーにとにかく強い。藤本、アマラウのテリトリーにボールホルダーが行けば必ず気味の悪い体のきしむ音がして、誰かがピッチに転がっていた。前半流れの中で完璧に崩されたのは前述の曹永哲のプレーのみ。

さらに前半終了間際にはコーナーキックから得点も生まれた。アドリアーノはよく体をたたんでニアに飛び込んでくれた。アレは想定外の得点。0-1の折り返しはベストなシチュエーションだった。


さて、後半。やはり少しずつ運動量、プレーの正確性が落ちてきた。ファウルの数も増えてくる。少し不安に感じてアマラウをじっと見ていたのだけれど、時々足が止まっていた。前半ミドルを放つなど飛ばしていた分、ぶり返しは酷かった。ただしそれはアマラウに限ったことではなく、チーム全員に言えることだった。2列目の3人も少しずつ存在感が消えていく。この時間を耐えられればまだ勝ちの可能性もあったのだけれど、厄介なことに新潟には右足一本で局面を変えてしまうマルシオリシャルデスがいた。失点のシーンでは味方に当たってコースが変わる不運も重なってしまった。これは誰が悪いというわけではなくて、強いて言えば日程が悪いとしか…。

スコア上はまだ1-1だったが、コンディション、アウェーという状況を考えればセレッソが劣勢に回るのは必然だった。ダブルボランチのところでもフィルターがかからなくなる。レヴィーはすぐさまパッチ作業に入った。疲れの見える清武、乾を下げ、黒木を入れてトレスボランチ、小松を入れて4-3-1-2のスタイルに賭ける。

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後半19分


こと守備に関してはよく頑張った。3ボランチは劇的な効果は生み出さなかったものの、破綻をきたすことも無く、最後まで決定的なシーンを作らせなかった。

もし問題があったとすれば攻撃だろうか。小松は最後まで見せ場を作れず、家長も孤立気味。唯一アドリアーノが気迫を見せたが、一人では如何ともしがたい。得点のニオイがしたのはラストのアドリアーノのシュート一度きりと記憶している。

最後の交代は、もし何事も無ければ播戸だったのではないかと思うのだけれど、丸橋が味方のコーナーキックからカウンターを食らった際にカードをもらってしまい、石神が投入されることになった。

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後半37分


丸橋もやはり相当に疲れていたし、どちらかといえば攻撃を期待されての起用であるから、この交代も得心がいった。この時点で勝ちの可能性は限りなくゼロだったから、最低限の結果を確実に得るという選択は間違いではない。そしてレヴィーが狙っていた通りの結果で試合を終わらせることができた。アウェーに関しては驚くほどリアリストになるレヴィーの采配は、もう少し評価されてもいい。厳しいアウェーの2連戦を1勝1分、勝ち点4と得失点差5を上積みして帰ってくる我らがセレッソを、残り少なくなった長居スタジアムでのホームゲームで温かく迎えよう。
posted by 西中島南方 at 22:28 | Comment(2) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 15 Jul 2010

J1 第11節 広島0VS5C大阪 ユリカゴユラセ。

後半9分 家長 昭博(C大阪)
後半29分 オウンゴ−ル
後半34分 アマラウ(C大阪)
後半38分 高橋 大輔(C大阪)
後半40分 播戸 竜二(C大阪)



冷静に観れば拮抗した試合。スコアはあくまで結果であって、経過は非常にデリケートなものだった。サポーター目線で言えば、少なくとも後半30分ごろまでは安心など全くできなかった。一日経った今でも夢のようだ。


スタメンとベンチ。4-2-3-1。1トップにはアドリアーノが戻ってきた。2列目にも清武が復帰。ナビスコ杯予選リーグでチャンスを掴んだ丸橋が左サイドバックとしてスタメン出場している。

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試合開始時


前半は久しぶりの公式戦ということもあってかお互い様子見をしていたように覚えている。ただし両チームともにスタイルは以前と変わっていない。広島は佐藤寿人が動き回り、それに合わせて両サイドが展開、ピッチをワイドに使って相手を動かす。不慣れな丸橋を狙ってか左サイドで仕掛けられる機会が多かった。対するセレッソは前4枚が短いパス交換とドリブルで突っかかっていく。アドリアーノ、清武が怪我明けでありながら元気にピッチを駆けていることにまず安心。ただし個々人のクオリティ、選手間の連携に関してはまだまだ練磨の余地がある。前半28分にあった2列目のパス交換から乾のシュートのようなシーンがもっと増えてもいい。

守備に関してはアマラウ、羽田、上本、茂庭のブロックが相当に機能していて、流れの中でのピンチは数えるほど(佐藤寿人の飛び出しには肝を冷やしたが)前半12分の槙野のFKがポストに当たったところ、これが最も失点に近い場面だった。

それ以外に印象的だったのは、セレッソの攻撃陣が多少距離があっても盛んにシュートをしていたということ。グラウンダーのシュートばかりだったのはスリッピーなピッチを考慮しての策だったのだろう。これが後々ボディブローのように効いてきた。試合後のスタッツではシュート数は広島10に対してセレッソが22。


そしてセレッソにとって(結果的に)幸運だったのは、審判がカードで試合をコントロールしていたということ。前半だけで両軍に4枚のイエローカードが出され、広島の2列目、高萩はハーフタイム直前に退場を宣告された。乾の異議申し立てや高萩の2枚のカードのどちらかはナーバスなジャッジではなかったか。こういうジャッジは試合の面白みと監督の寿命を縮めてしまうだけで、何も面白くはないのだけれど。


広島は11人のプレーヤーが各々の役割をしっかり果たした時に初めて機能する。その広島にとって1つピースが欠けたということは、他のチーム以上のダメージなのだろう。しかし負けは許されないホームゲーム、ペトロヴィッチ監督にとっては難しい舵取りになった。後半から守備的なシステムを組みなおしたものの、先制されてからは2トップに切り替えるなど迷いも見られた。

そう、その先制ゴールは、この試合でも攻撃の核としてボールをキープし、時間と空間を作り出していた家長の左足から生まれた。スピードにのったドリブルからコントロールされたグラウンダーのシュート。得意なプレー、意図していたプレーから生まれた1点は重みがあるものだった。このゴールは生まれたばかりの乾の子に捧げられた。ゆりかごパフォーマンスに笑顔がこぼれる。


その後、レヴィー・クルピは思い切った用兵を行う。アドリアーノ、清武を下げて播戸、小松を投入、4-2-2-2にシステムを変える。怪我明けの二人に対する配慮か、それとも広島のシステムの裏を突く意図があったのか。

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後半28分


この直後に、試合の趨勢を決する一点が生まれる。乾の微妙なボール(シュートだったか、アーリークロスだったのか)を相手MF中島がクリアミスし、オウンゴール。一人退場、2点のビハインド、ここで広島の緊張の糸が切れてしまった。

その後は、やることなすこと全てセレッソに有利に働いた。相手のクリアボールがルーズになったところをアマラウが見逃さずボレーで3点目。

疲れの見えた乾を下げて藤本を入れれば、守備の堅牢さはワンランク上がる。

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後半35分


足が止まればスタミナ自慢の高橋がゴール前に入って、これまた得意のヘッドが決まる。立て続けにカウンターを入れると播戸が見事なループ(テレビではシュート後の播戸の自信無い表情がはっきりわかったので、これを素晴らしいと賞賛すべきなのか迷うところ)でシメ。


何もかもが有利に働けば、一つのあやで試合が決まるサッカーのようなスポーツではこれぐらいの差がつくのだ、それは本当に恐ろしい。開幕戦の大宮との試合同様、これを実力と思ってはいけない。これからまだまだ続くリーグ戦、昨日のように幸運を引き寄せるためには、真摯に実直にプレーし続ける必要がある。
posted by 西中島南方 at 22:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 30 May 2010

ヤマザキナビスコカップ 第5節 C大阪0VS1仙台 耐えて咲く花。

後半25分 高橋 義希(仙台)


セレッソがこの状況でなお、万全の試合運びをして完勝するようなチームならば、三冠も夢ではないかもしれない。しかし現実として今のセレッソは「まずは残留」のチームなわけで、今までは香川のおかげでリーグ戦では中位に居座れたに過ぎない。それに加えて主力選手の相次ぐ戦線離脱、今は辛抱の時期。

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苦心惨憺の跡が見えるスターティングオーダー。3バックかと思われたが、実際は藤本アンカーのトリプルボランチ。4-3-3の布陣だった。そのボランチの一角には山口、ベンチにも丸橋、山下と若手やチャンスに飢えたプレーヤーが控える。

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試合開始時


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リーグ戦ホーム湘南戦のような流動的なDFライン


4バック、3ボランチとかなり守備的な形であったのと、連戦の疲れから、両チームの攻撃は共に単調で、心躍るようなシーンは殆ど無かった。

これで完璧な堅守だというならば、この退屈もガマンしていられるのだけれど、前半の無失点は個々の局地的な踏ん張りに依存するところが大だった。仙台は経験の浅い山口、出場機会の少ない前田、石神で構成された左サイドを徹底して突いてきた。特にDFラインから山口にボールが入った時のプレスは厳しいものだった。

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山口にボールが入った時には石神は上がり目になっていて、そこでボールをロストすると後ろは前田しかいなくなる。そういう局面が少なくとも2回あった。ただ前田はよく辛抱していた。山口、石神が戻るまで時間を作っていた。さすがに立て続けにこのパターンがあったので山口も簡単にボールをさばくように気を使い出したが、少しいただけない流れだった。


攻撃はかなり重症。ストロングポイントのはずの乾、家長でリズムをつかめず、1トップの小松は慣れない仕事をこなすのが手一杯という状況。

もし山口のところがマルチネスであれば、攻撃のポイントが一つ増えるので前の3人はより攻撃的なプレーができるのだが、前3人と後ろとの乖離が酷く、うまく形が作れない。

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そういうわけで前半の0-0はよい試合のそれではなく、結果としてのスコアレスだった。


レヴィーもホームゲームで勝利を得られない危機感があったのだろう。後半戦はあたまから、ここ2試合で結果を残している4-2-2-2へとシステムを変えてきた。下がったのは前田。藤本が一列下がりCBへ。山口と羽田でボランチを組む。

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後半開始時


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播戸がペアを組むことで、小松の負担が減り、得意な足下でのプレーが観られるようになった。ただしその代償として中盤の守備力が下がり、ボールを奪うゾーンがかなり後ろになってしまった。相手の中盤に対するプレスが弱いので最終ラインには辛いシビアなパスや仕掛けが増えだし、徐々にプレーエリアが後ろへと下がっていく。暑さで走力か失われていったのも弱り目に祟り目という様子。仙台はそれを見越してか早めにカードを切り、運動量の低下を最小限に食い止めていた。それが結果として試合の趨勢を決するポイントになった。

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前半よりはキレの出た小松だったが…。


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藤本はいつもどおり激しいプレーで相手攻撃を封じる。


失点のシーン。相手MF高橋のミドルは、それは見事なものだった。ただし相手がシュートレンジに入っているのにもかかわらず、チェックが刹那遅れてしまった。玉際での激しさが失われてしまった結果の失点ととらえている。


この失点でいよいよ攻めるしかなくなったセレッソは残り2枚の交代枠を一気に使う。右サイドに酒本。山口に代わるボランチにはより攻撃的な丸橋を起用。丸橋は実際はより高い位置でプレーしている。

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後半30分


しかしこの交代もあまり効果的ではなかった。酒本はタテのラインを防がれて右サイドで苦戦。攻撃を期待されたはずの丸橋も劣勢の打開には至らず。時間ばかりが無駄に過ぎていった。苦しい台所事情がモロに出た。


最後にキムの退場に関して。個人的には責められない退場だったと思っている。相手フェルナンジーニョはカウンターからラストパスを受ける際に明らかにオフサイドポジションにいたが、これを流されてしまった。キムはボックスから飛び出し、足で処理する他無かった。足技がウリのフィールドプレーヤーに対して、劣勢の立場のゴールキーパーがどう対応できるだろうか?

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代理のキーパーは藤本だった。


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後半45分+3分


正直なところを言えば、今のセレッソは修正箇所ばかりで、どこをどうしていったらよいのかまるでわからない。外国人トリオが戻ってきてもそれが根本的な解決にはならないだろう。今はただ、この辛苦をリーグ戦での復調に繋げるために、試行錯誤を繰り返していく他無い。

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乾の復調無しにセレッソの復活は無い。
posted by 西中島南方 at 01:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sat 22 May 2010

ヤマザキナビスコカップ 第3節 京都2VS1C大阪 予定内、予定外。

前半45分+1 水本 裕貴(京都)
後半25分 播戸 竜二(C大阪)
後半34分 ディエゴ(京都)


不快感のある90分だった。セレッソらしさがなかなか観られず、怪我人も出た。試合の勝敗も勿論、これからのことを考えればこのアクシデントは痛い。そんな苦しい中、チームスタッフは個々人でベストを尽くしてくれたと思う。特にスクランブル発進だった丸橋の働き、小松の働き、播戸の2試合連続ゴール。いいところは継続し、修正しなければいけない部分は試合でこなしていかなくては。厳しいが、それが現実。

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スタメンとベンチ。予想通りダブルボランチは黒木とアマラウ。3シャドーは家長、乾、清武。羽田はベンチ、丸橋も名古屋戦以来のベンチ入り。

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試合開始時


立ち上がりは非常に厳しく、セレッソらしいスピードあふれるドリブルとパスワークでの崩しが出来ないでいた。当たり前なのだけれど長年コンビを組んでいた香川、乾のコンビネーションと、実戦初コンビになる乾、清武では熟成度が全く違う。家長は本当に特異例なのだ。バックアップするべきダブルボランチも機能しているとは言い難く、キモである中盤で後手を踏む。

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清武と乾。


結果として長いボールを播戸に当てるという単純な攻めが目立ち。体格に勝る京都の守備ブロックに易々と跳ね返されてしまった。播戸一人でポストプレーを完遂するのは無理があるのはわかっていることなのだが…。

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金狼孤立。


少しセンチメンタルなことを言うならば、前半の乾はまだ香川を引きずっていたように見えた。家長とのワンツーの後、単独でドリブルで仕掛けた後、あらぬ方向にパスを出すことがあった。確かにそこにはスペースがあって、選手が走りこんでいれば攻めの威力はより強くなっていたはずなのだけど、今はそこに選手はいないのだ。

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少し寂しい。


救いは家長。彼は誰がどこにいても、いなくても、自分のプレーをキチンとこなしている。彼のキープ力が無ければ前半はもっと苦しかったろう。


こうして3シャドーの連携を中心に試合を観ていたのだけれど、実に苦しいアクシデントがあった。前半40分の清武の負傷だ。駆けつけたドクターがすぐに続行不可能のサインを出していたほどだから、長引く可能性が高いだろう。急遽丸橋が呼ばれ、同じポジションに入る。

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前半43分


このまま0-0で折り返せばよかったのだが、CKから水本に詰められてロスタイムで失点。神戸戦とは逆の流れで折り返しを迎える。


後半の立ち上がりも前半同様の流れで、閉塞感は変わらず。黒木もらしくないパスミスが目立つし、両サイドも効果的なオーバーラップが出来ない。攻めに対する手立てが全く立てられないでいた。そんな中で、急遽出場した丸橋がいい動きをしたのは嬉しい誤算だった。

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キッカーとしても。


乾や家長に比べれば線の細さやプレーの質に不満は残る。しかしあの状態であれだけ自分らしいプレー、そしてチームのためのプレーをしてくれたことをありがたいと思う。後述するが中盤左側ならどこでもこなせる使い勝手のよさもアピールポイントだろう。


トップにボールが収まらず、急造の3シャドーも機能しないと確認したクルピは今年初めて思い切った攻めの手をうった。黒木を下げて小松投入。丸橋を一列下げてボランチに入れ、4-2-2-2にシステム変更したのだ。

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後半18分


高さではついぞ対抗することは出来なかったが、前線に起点がもう一つ出来たことで、僅かながらセレッソらしい速さのある攻めが見られるようになった。2列目が一人減ったことで乾、家長に前へボールを送る意識が出たのも大きいかもしれない。一時は同点に追いついた播戸のゴールも乾を起点に小松が右サイドの突破に成功、折り返しを播戸が点であわせた見事なもの。乾のパス、小松のスピードと良い意味での強引さ、播戸のストライカーとしてのテクニックと精神力、それぞれのストロングポイントが噛み合ったいいゴールだった。

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このまま引き分けに終わっていれば、セレッソにとってはまずまずの結果と言えたのだが、勝負の厳しいところかすぐさまディエゴに決勝点を許してしまう。丸橋と上本が2列目の位置にいたプレーヤーへの対応で重なった動きをしてしまい、上本がマークするべきディエゴを一瞬放してしまった。丸橋がパスの出し手にしっかり詰めていればよかったのかもしれないし、上本がディエゴを外さなければ避けられた結果かもしれないが、連携もままならない中での致し方無い結果だったと考えている。二人の間にもっと信頼感があったなら、あの動きは無かったはずだ。


失点後、時間はまだ少なからずあった。本来なら同点、逆転を狙うべきなのだろうが、残念なことに攻めゴマは使い果たされていた。丸橋を一列上げることが自殺行為なのは誰にでも判ること。完全に手詰まりだった。最後の交代は酒本、下がるのは尾亦、高橋が左サイドに回るという特異なカードの切り方。

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後半38分


恐らくこの交代はこの試合だけを見越した交代ではなかった。酒本は石神以上に出場機会が無く、実戦から離れていたし、尾亦もいいパスが出なかった不幸はあるにせよ、決していい出来ではなかった。高橋の左サイドがどれ程のものか判断できるほど時間は残されていなかったが、経験値がゼロよりもいくらかマシなはず。意味が薄いと言われれば耳が痛いが、あの時点で時間を無駄にするよりかは、いくらか意味はあった。


今のセレッソはピッチの中も外もいい状態ではない。マルチネス、アドリアーノ、清武、屋台骨を支えるはずのプレーヤーが多数離脱しているし、香川がいなくなった後のシステムも明確に固まっていない。そんな中で水曜日、土曜日と過密日程が組まれているのは辛い。勿論勝利するに越したことは無いが、今は我慢の時期ととらえている。
posted by 西中島南方 at 21:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 16 May 2010

J1 第12節 C大阪2VS1神戸 今はまだ夢の続き。

前半14分 ボッティ(神戸)
前半45分+3 播戸 竜二(C大阪)
前半45分+6 香川 真司(C大阪)




原始のサッカーは祭事の一種だったと聞いている。その意味では昨日の試合は実に原始的だった。セレッソのプレースタイルもおよそモダンなものではなくて、近代的な神戸のスタイルに随分と苦しめられた。しかしそんなシチュエーションでさえシンジを送り出すための祝祭の一部だった。


香川ラストマッチの布陣は苦しいものになった。マルチネスに加えてアドリアーノもリタイア、1トップには播戸が入る。神戸にとっては因縁のあるプレーヤー。控えには前節に続いて清武が入り、黒木も戦列に加わっている。

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最後の記念撮影


前半は神戸の組織的な守備によく苦しめられた。序盤に一度、家長を中心としたカウンターが出来たが、これをモノにできないと、後は神戸の4-4-2、2ラインのディフェンスに四苦八苦という印象。

神戸は三浦監督の個性が強く出たチームだった。大久保がFW、ボッティがMF登録だったが、実際は大久保が左サイドのMF、ボッティがトップの位置にいた。素人目にも約束事がしっかりと決まっているのがよくわかる守備で、茂庭、上本の位置では楽にボールを保持できるが、羽田、アマラウに入った時からチェイスが始まり、途端にいい体勢でボールが受けられなくなる。セレッソはやむなく3シャドーが下がってボールをもらいに来るのだが、そうすると4-4のラインがキッチリと出来上がっているのでプレーが限定され、容易くボールを失ってしまう。

攻撃に関しては都倉の高さ、強さとボッティの上手さに頼りがちなので、そこさえ封じられれば何とかなると思っていたのだが、それでも自分のプレーを実行できるからこその都倉であり、ボッティなのだろう。

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都倉と上本のマッチアップは迫力


失点に関してもボッティの上手さが際立つ。なんでもない縦パス一本なのだけれど、トラップからヘデイングまで完璧な流れだった。

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堅い守備の相手に先制点を許すと苦しい。相手は約束事を守り、守備に専心していれば相手が勝手にかかってくれるのだからさぞ楽だったろう。奪えば、とりあえず都倉に当ててそこから攻撃を展開すればいい。攻撃の際もリスクを考えてプレーしているのか、それともセレッソの守備を省みない総攻撃を見慣れているせいなのか、神戸の攻めに迫力は感じなかったが、こと守備に関しては苦しい様子だった。いつものような爽快感溢れる破天荒な攻撃が完全に封じられていた。息苦しいサッカーが延々と続いていた。前半45分までは。

この試合をつまらない理詰めのゲームから祭りへと昇華させたのは、熱いベテランの意地と、神童の強い精神力。強い個の力が神戸の組織を打ち破った。

まずは播戸。前半45分まで殆ど持ち味を活かしきれないでいた。好機を2度、フイにもしていた。そのもどかしさはあったはずだが、それをグッとこらえて、得点機を待っていた。前半ロスタイム。窒息しそうな左サイドから右サイドにボールが流れ、高橋が突破に成功。一部でも破綻すれば、途端に崩壊が始まるのが組織というもの。CBが播戸のマークを一瞬外してしまう。クロスは相手CBとGKの間、グラウンダーで、強く速く。これを播戸が気合で押し込む。まず同点!

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閉塞感から開放され、セレッソの攻撃が一気に息を吹き返す。アマラウの突進がファウルを誘い、ゴール前絶好の位置でフリーキック。位置的には左足のキッカー(家長)が蹴った方が有利だったが、意表を突いて香川が右足を振りぬく。相手GK紀氏も左足と踏んでいたか体重移動が逆になり、防ぎきれなかった。前半ロスタイム、僅か6分間の逆転劇だった。長居はチェスボードから祝祭の空間へとその姿を変える。

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後半は得点こそ生まれなかったが、実にセレッソらしい45分間だった。ノーガードの殴り合いこそ身上とばかり攻め立てる。セレッソが逆転したことで心理的に上位に立ったこと、これが一番大きいが、傍目から見て神戸側にも二つミスがあった。

一つは都倉を早々に下げてしまったこと。ポストプレーの質が悪かったという見方もあるが、上本や茂庭を持ってしても苦しんでいた都倉の高さが消えたのは、セレッソとすれば単純にありがたかった。いま一つはボッティを一列下げ、代わって大久保をトップに入れたこと。この二つの変更で、神戸は前線でタメを作れる選手がいなくなってしまった。

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セレッソ時代の荒々しさが消えてしまった大久保



これで流れは完全にセレッソに移った。家長のタクトで前線が踊り、シュートの雨が降ってくる。香川が、乾が、ミドル、ループ。撃って撃って撃ち続ける。クロスもたらふく放り込む。

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決めきれないのは大問題だが、昨日の試合に関してはなぜか許してしまえる自分がいた。セレッソらしい試合をして香川を送り出せる喜びが、シュートを決めきれない苛立ちを上回っていたから。もっとシュートを、もっと攻撃を、華々しく咲き誇れ。セレッソ大阪!

しかし夢の時間もやがて終わりの時を迎える。後半43分清武投入、下がるのは香川。せめて最後の奉公と、ピッチに倒れて時間稼ぎ。

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CBコンビが手厚い介抱


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後半43分


時間稼ぎは鹿島戦で経験済み、もう慣れたもの。相手コーナーでひたすら粘る。ベンチもカードは一枚ずつ切って、時間を使う。尾亦から石神、羽田から藤本。

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後半44分


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後半45分+2


勝っていてロスタイム、普段なら早くタイムアップの笛が聞きたいところだが、この試合だけは、その笛を吹かないでほしかった。ずっと香川といるこの時間を味わっていたかった。こんな気分は森島のラストマッチ、2008年の愛媛戦以来だ。背番号8との別れはいつも悲しい。


香川の置き土産によってW杯前を勝ち越して終えたセレッソ。次の課題はこの大きな穴をいかに埋めるか。清武がフィットするのか、違うシステムを試すのか。ナビスコ杯を無駄にしてはいけない。
posted by 西中島南方 at 13:39 | Comment(4) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 06 May 2010

J1 第10節 C大阪2VS1鹿島 セレッソの勝利。

後半22分 香川 真司(C大阪)
後半29分 野沢 拓也(鹿島)
後半32分 アマラウ(C大阪)


この勝利はチームだけのものではなく、クラブだけのものでもない。セレッソを愛し、信じ、尽力し続けた全てのスタッフ、サポーター全員で掴んだ勝利だ。

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スタメンとベンチ。骨折し長期離脱を余儀なくされたマルチネスに代わっては羽田。清武が負傷から復帰しベンチ入り。攻撃陣、最終ラインは現時点でのベストメンバー。

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3年ぶりに観るが、鹿島はやはり上手い。守備にしても攻撃にしても勘所を掴んで離さない。野沢のテクニック、内田の瞬発力、センターバックの堅さが印象に残る。

その中にあってもセレッソはセレッソらしさをよく出していた。興梠、マルキーニョスに対しても茂庭、上本は安定感あるプレー。サイドに追い出す守備が殆どの時間しっかり出来ていた。

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上本は体を張ってFWをブロック


攻撃に関しては2列目の3人が脅威を与える。家長のキープ力、パスワーク。乾のスピード。香川のチャレンジ。2ボランチでこの3枚を見るのは厳しいのかもしれない。

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リンクマンとして、フィニッシャーとして、存在感大の家長


相手の攻撃をブロックし、家長を経由してカウンターを仕掛け、相手ゴール前まで侵攻する。この一連の流れは素晴らしいとしか言いようがない。ないのだが、そこから先、フィニッシュへと繋がるシーンが殆ど無かったのは大いに反省すべきだろう。乾がつかんだセットプレーからアマラウ。右サイドの家長からのクロスをアドリアーノあわせて、こぼれ球に香川。尾亦も絡んだ流れからファーのアドリアーノ。カウンターからアドリアーノの単独突破、そしてシュート。前半でゴールに近いプレーはこの4つくらい(鹿島に対してそれだけのプレーが出来たことを喜ぶべきか、判断に迷う)

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アマラウのフリーキックも壁に絡め取られる


後半、心配なポイントが二つあった。前半のよい流れをゴールに繋げられなかった事で、チームにストレスがかかっていないか。最高気温27℃を記録した過酷な環境の中、心身のスタミナは切れていないか。

不安は怪我人の発生という形で現れてしまった。急激なスットプ&ゴーと無理な体勢でのプレーを繰り返していたアドリアーノの体が悲鳴を上げる。足を故障して自ら交代を要求。急遽小松が投入される。

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後半20分


アクシデントの只中にあっても、守備陣は堅く門を閉ざし、心臓部である香川、乾、家長は冷静に自らのタスクをこなしてくれた。これがセレッソの優位性を揺るぎないものにしてくれた。再三のピンチもキム・ジンヒョンが神がかったセーブ。家長のミドル、アマラウのフリーキックも素晴らしかった。乾のヘッドは僅かに枠外。そして、香川。

香川は前節からのよくない流れをまだ引きずっていたと思う。前半のカウンターでもらしくないパスミスをして頭をかきむしったことがあった。こういう時の香川はプレーのイメージと実像がぶれていて、決まってイライラしている。それでもその流れを自らのゴールで断ち切れたところに、エースの凄味がある。決して素晴らしいチャンスだったわけではない。シュートには十分なスピードと正確なコントロールが必要だった。それでも香川はそれだけのプレーをしてくれた。

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先制!


しかしセレッソは一つのゴールを守りきれるだけの成熟度を持っていなかった。そして鹿島も一つのゴールで試合を投げ出すようなやわなチームではなかった。しっかりと守備ブロックを作っていたにも関わらず、右サイドを巧みに崩されセンタリング。マルキーニョスのヘッドはキムが弾くも野沢が詰めてタイスコア。

せっかく奪ったリードを容易く手放してしまった。相手は試合巧者鹿島。多くのチームであれば、怖気づく流れだろう。だがここは鹿島の鬼門長居。多くのサポーターがセレッソの勝利を渇望し、声を出し、手を叩き、選手を前に前にと押し出していた。

アマラウはそれに加えて負けられない「想い」があった。先輩格のマルチネスが負傷、大事な仲間が同じピッチにいない。彼にメッセージを届けるためには、結果が必要だった。曽ヶ端のスローに、鹿島DF僅かに反応が遅れる。アマラウは体を投げ出してそのボールを奪った。立ち上がって、ミドル。揺れるネットも、集う選手も振り切って、ベンチに駆け込む。通訳白沢だけが、彼の気持ちを汲み取っていた。手渡したユニフォームの背番号は10。このゴールはかけがえの無い仲間へのもの。

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残り12分間。アデイショナルタイムも含めて16分間は、およそセレッソらしからぬプレーが続いた。これほど冷静で、冷酷で、残酷なセレッソを見たことが無い。相手は高さのある大迫を入れて強引に攻め込むも、キムの安定感あふれるプレーがフィニッシュまでの流れを断ち切る。攻めては前線が憎らしいほどのボールキープで時計の針を進める。乾に代わって3シャドーの位置に入った清武も、短い時間ながら持ち味を出していた。

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後半38分


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家長のサディスティックな程のキープ力


鹿島に対する長居不敗記録は、これで11年に伸びた。スタジアムに詰め掛けた全てのプレーヤー、サポーター。試合には駆けつけられなくとも、職場で、自宅で、路傍で勝利を信じ続けた人の気持ちが、王者を倒した。今はそう断言できる。アドリアーノの怪我が不安だが、もし彼に何かあったとしても、今日のセレッソなら乗り越えられるはずだ。

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アマラウがセレッソに仲間入りした瞬間
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Sat 01 May 2010

J1 第9節 仙台1VS1C大阪 勿体無い。

後半17分 鎌田 次郎(仙台)
後半29分 アドリアーノ(C大阪)


本当に勿体無い試合をしてしまった。キチンと試合を作れていたなら楽に勝てる流れだった。それをミスでフイにした挙句に失点。セレッソの悪いパターンだ。最悪の結果にならなかったことが救いなのか。


スタメンとベンチ。ダブルボランチの位置にマルチネスが、トップにアドリアーノが復帰、代わって羽田、播戸がベンチスタートとなっている。現時点での「レヴィー・クルピの考える」ベストメンバーが組めた。

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試合開始時


前半はほぼ完璧にセレッソが流れを掴んでいた。マルチネス、家長、香川、乾、ゲームをコントロールできるプレーヤーが複数人いるために仙台はセレッソの攻撃を防ぎきれない。特にマルチネス、家長のプレーが素晴らしい。開始直後、前線5分ごろの家長からアドリアーノへの低く速いクロスは、高さの無いセレッソの攻撃陣のサイドアタックとしては理想形だった(決め切れなかったのが悔やまれるが)前半20分頃の高橋の右からのクロス、同30分頃の尾亦の左からのクロスも同様に低く速いものだったことから、意図的なプレーだったと推測される。このクロスから一つ点が奪えれば、セレッソの攻撃はまた一段と凄味を増すだろう。

マルチネスの組み立てでサイドを広く使えたことから、ゴール前での攻撃も成功率が上がった。乾が一度枠外ながらいいシュートを放っている。

問題があるとするならシュート意識の低さだろう。ポゼッションしている時間は圧倒的で、攻撃のどれもが質の高いものなのに、シュートで終われない。コーナーキックに逃げられたり、相手CBの位置で無駄な動きを一つ加えてしまったり、頭を抱えるような終わり方が非常に多かった。結果としてこれが試合を難しくさせる要因になってしまった。攻めに攻めながら点が奪えず、前半はスコアレス。


後半の序盤もセレッソは意図したプラン通りに試合をコントロールできていた。ビックチャンスもあった。自陣からの素早く精度の高いカウンターで2対2の局面を作り、最後はアドリアーノと仙台キーパー林との1対1。ところがこのチャンスを丁寧に決めようとして、逆に相手DFに阻まれてしまう。このあたりから雲行きが怪しくなってきた。仙台はどんなに押し込まれていても梁のセットプレーという飛び道具がある。逆にセレッソには攻めども攻めども点が奪えない焦りがあったろう。後半17分の仙台のコーナーキック、混戦を作られ最後はCB鎌田に決められた。

これ以降セレッソはその力を急速に失っていく、不用意なボールロストが増え、疲労からか中盤のプレスが効かなくなっていった。弱り目に祟り目、後半20分頃にマルチネスが相手選手との接触で足を痛めてしまい、プレー続行が不可能になってしまう。急遽小松が投入され、家長が代わってボランチの位置に、4-4-2の布陣で局面の打開を図る。

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後半23分


しかしサッカーはどう転ぶかわからない。セレッソが4-2-3-1から4-4-2へとシステムを変更したことで、仙台の守備陣はこの新しいシステムへの応対と順応を迫られ、これが僅かな綻びを生んだ。後半29分、代わった小松と乾が左サイドを侵食し、小松の突破からクロス。これをアドリアーノが泥臭く押し込んで同点に追いつく。2トップの動きに対処が遅れ、アドリアーノが優位な体勢でゴール前に入っていけた。


ここからはお互いガードの薄い打ちあいの様相。セレッソはアマラウ、家長のダブルボランチで守備範囲が狭く、激しさもあまり無い。仙台にしても組織的な守備が組めるほどの体力が残っていない。結果お互いのゴール前が主戦場となる。仙台はフェルナンジーニョを投入するなどして局面打開を図るが、ここは最終ラインが何とか凌ぐ。茂庭、上本のCBコンビはこの試合でも体を張ったプレーで相手の攻撃をブロックしてくれた。上本は接触プレーで二度ピッチに突っ伏したが、それでも立ち上がり、持ち味の粘り強さを見せてくれた。


試合終了直後にはボランチの修正をするため羽田を投入、4-2-3-1にシステムを戻す。

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後半45分


ロスタイムの3分も尽きようかという時間帯では堅実に勝ち点1を取りにいくため藤本を投入し3-6-1(実質5-4-1)へと再度システムを変更。ここ2試合続いていた試合終了間際の失点への配慮も見せた。

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後半45分+3分


最後は何とか最低限の結果を残すことができたセレッソだが、マルチネスの負傷、全体の運動量が落ちた際のボランチの守備力低下、そしてフィニッシュの精度と、様々な問題が浮かんできた。昨年の覇者鹿島相手では今日のようなポゼッションもできないだろう。中3日で迎える大一番、チームコンディションを上げることは可能なのだろうか?
posted by 西中島南方 at 18:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 25 Apr 2010

J1 第8節 C大阪0VS1名古屋 収穫一敗。

後半45分+1 玉田 圭司(名古屋)


今日の試合、勝ち点を上積みできなかったことは悔しい。何度もあったチャンス、決めるべきところで決めていれば結果は変わっていただろう。しかしその中にあっても、沢山の財産を得ることができたことは、不幸中の幸いといえる。この財産を無駄にすることなくシーズンを過ごせるなら、今日の試合に意味はある。

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スタメンとベンチ。マルチネスは回復せず、アドリアーノも負傷。播戸が代わって1トップに入り、前節同様4-2-3-1の布陣を敷く。ベンチにはユースから昇格した2年目の丸橋が初めて入っている。

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試合序盤に名古屋のシステムを確認したのだが、今季採用している4-3-3ではなく、4-4-2のスタイルだった。玉田、ブルザノビッチが2トップで、中村と三都主がボランチ。試合開始直後にマギヌンが足を痛めて小川と交代したが、このシステムは変わらず。この名古屋を相手にどのような守備システムを組むのか、指示に注視していた。

セレッソの守備は今まで基本相手のトップに対してDFを1枚多く入れている。1トップならセンターバックは2枚、2トップなら3枚、というように。だからこのセオリーを守るのであれば3バックの3-6-1で対応するはずだ。しかしレヴィーは前節からのよい流れを守った。4-2-3-1での真っ向勝負。これは素直に嬉しかった。怯えて引きこもるより前で奪って攻めに繋げるほうがずっといい。名古屋が今週2試合目、要のマギヌン、ケネディを欠いているというバッドコンディションであったことを差し引いても、5分以上の戦いができていた。気温が高く、両チームとも細かなミスを連発していたが、それさえなければ試合はもっと素晴らしいものになっていただろう。

唯一つ心配だったのは、相手のセットプレー。小川、中村、玉田、三都主、そしてブルザノビッチ。名古屋には危険なキッカーが揃っていて、なおかつ闘莉王、増川と高さのある選手もいる。ゴール前40メートルのファールが即ピンチに繋がるのは厳しい。守備陣も常に気をつけているようだったが…。

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攻撃に関しては前半からいい状態だった。乾、香川が調子を落としていて、播戸との連携もいま一つだったが、家長は変わらず絶好調。攻守の要としてチームを牽引、好機を演出していた。

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キッカーとしても活躍


前半大きなチャンスは2度。一度目は右サイドからの折り返し(家長?)を播戸がうまくマイナスに受けて時間と空間を作ったシーン。シュートはキチンとミートしたものだったが、楢崎の正面。もう一つはミドルシュートからの混戦を香川が詰めたシーン。こちらも決まっていてもおかしくない場面だったが、香川が珍しくコントロールミス。頭を抱えていた。

播戸の1トップに関して、序盤こそ浮いているような感覚があったが、味方がサイドをうまく崩した時には、いいポジショニングをしていた。さすがに単純な動きでは闘莉王、増川といった屈強なDFは破れないが、クイックネスとベテランの味でカバー、前半半ば頃には違和感無くプレーしていた。いい手ごたえを残して前半を終える。

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スタメンに溌剌としたプレーで応える


後半、守備陣が強く印象に残っている。羽田は相変わらず安定したプレーをしていたし、アマラウも珍しく攻撃参加からミドルシュートを連発(スタッツによると5本もシュートを放っている!)楢崎をよく混乱させていた。上本、茂庭は今季からコンビを組んだとは思えない連携と粘り強さで相手の攻撃をはじき返していた。間延びしてくる後半、センターバックには辛い体力勝負、フィジカル勝負の場面が多発したが、気持ちを折る事無く、辛抱強いディフェンスをしてくれた。高橋も小柄ながら空中戦や1対1でことごとく勝利、一度玉田のうまい動きでウラをとられたが、それ以外は満足のできる働きだった。

心配だったのは左サイド。尾亦一人の責任ではないが、マッチアップした小川、田中隼磨らに突破を許し、全体が下がってしまうことがあった。あそこを修正できれば、今季の4バックはかなり安定した戦いができるのでは。彼らが固い守備ブロックを作ってくれたおかげで、前の選手はシンプルで効果的なカウンターを何度も仕掛けられた。

後半26分には疲れの見え始めた播戸を下げて小松を投入する。布陣は変わらず。

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後半26分


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今季初登場、J1デビューとなった小松だが、それなりのプレーはできていたと記憶している。スピードも問題なく、高さでもある程度貢献できた。一度ペナルティエリアをドリブルで切り込んでスタンドを沸かせたが、フィニッシュまで繋がらなかった。ただFWとして、ある程度エゴイスティックなところを見せてくれたことに期待を感じている。


守備も安定し、攻撃でも様々な試みでゴールを脅かしたセレッソ。しかし不幸なことに、今日の相手GK楢崎は素晴らしい出来だった。今日セレッソが放ったシュートは18本、枠外にふかしたものは殆ど無く、威力のあるミドルや至近距離からの難しい判断が要求されるシュートが何本もあった。前述した播戸、香川、乾、小松に一度ずつあった「押し込みさえすれば」という好機、そのどれかが決まっていればと思わないでもない。しかしそれを差し引いても、今日の楢崎を賞賛しないわけにはいかない。


この試合、唯一惜しいと思われるのは交代のカードの切り方だったろう。小松を投入した後は両チームのバランスが微妙なところで拮抗していて、手を加えるのが難しい状態だった。ただし乾の調子は後半半ばから少しずつ落ちていて、尾亦のサイドも危ない突破を何度か許していた。いつかこれらをパッチする必要があった。結局カードを切れたのはロスタイムに入ろうかというところで、代わって投入された石神や丸橋にとってはゲームに入るのが難しいシチュエーションだった。丸橋にとってはこれがJリーグデビュー、どれ程緊張していたかは容易に想像がつく。

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後半90分


そしてパッチしたはずの左サイドで、セレッソは不用意なファールを犯してしまった。一気に二人の選手が交代し、チームとしてのまとまりが一瞬緩んでいたのも災いした。危惧していたセットプレーでの失点。結局これが試合を決する一点となった。


この一試合だけを吟味するなら、これほど悔しい負けは無い。2試合続けてロスタイムの失点というのも問題だ。ただし結果以外の面で言えば、チームはベストの戦いをしてくれた。バックスタンド、ゴール裏に選手達が挨拶に来た時、殆ど誰もブーイングをせず、ただ温かい拍手と声援で迎えていた。それが何よりの証拠だ。チームの状態は決して悪くない。それを信じて、応援を続けたい。
posted by 西中島南方 at 19:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 18 Apr 2010

J1 第7節 C大阪2VS1湘南 僕は悲劇を知らない。

前半35分 香川 真司(PK)(C大阪)
後半45分+1 田原 豊(湘南)
後半45分+5 香川 真司(C大阪)



90分間で見れば、決めきれるはずのところを決めきれず、守りきるべきところを守りきれなかった、課題の残る試合だったと言える。しかしドラマは90分を越えたところにあった。


スタメンとベンチ。マルチネスが負傷の為にベンチにも入らず、代役は家長。ベンチには前田、小松の顔が並ぶ。メンバー表だけ見れば以前と同じ3-4-3だが、実際には下図のような4-2-3-1のシステムをとっていた。

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試合開始時


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高橋、茂庭、上本、尾亦の4バック


このシステムは現在のメンバーによくフィットしていた。羽田、アマラウのボランチ二人が共に守備的であったので、そこからの展開をどうするのかに注視していたが、家長が攻守のバランスを取り、中盤のタレントの持ち味をうまく引き出していた。MOMに選ばれてもおかしくないプレーをしていたと思う。

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乾、香川とも共鳴できていた


攻撃の際には相手の守備のギャップに潜み、ボールを効率よく前線へ、サイドへと振り分けていく。守備の際には羽田、アマラウの近くに位置し、プレス要員として積極的にボール奪取に参加する。後半半ばまでセレッソが圧倒的にポゼッションできたのは家長の働きがあったればこそ。羽田、乾の出来が良くなかっただけに、その献身的なプレーはより輝いて見えた。またアマラウも周りのスペースをある程度埋めてやれば持ち味の粘り、相手の個を潰すプレーが生きてくる。今日は全ての選手が(ゴール以外の面では)平均以上に機能していた。

チーム全体がうまく回りだせば、セレッソは上位相手でも十分に通用する攻撃力がある。アドリアーノも含めた前線はよく相手ゴールを脅かしていた。ただし湘南GK野澤がビッグセーブを連発し、ゴールは生まれず。ここでしっかり決めていればもう少し楽な試合運びができたのだが…。

しかしこの姿勢が思わぬ形での先制点を生む。コーナーキックのポジション争いでセレッソの選手(上本か?)が引き倒されたとしてPKを得たのだ。香川がここは冷静にコーナーを突き、前半30分にしてようやっと得点が生まれた。

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得点後も冷静にペースを乱さなかったセレッソは1-0のスコアのまま前半を終える。


試合後半も序盤はほぼ完全にセレッソペース。香川、乾、家長のラインでボールを保持できるので守備陣もやりやすかったはず。後半15分には前半でカードを一枚もらっていた尾亦を交代させ、石神を投入したが、ここまでは何もかもがうまくいっていた。

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後半15分


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ただ湘南反町監督もむざむざ手をこまねいているわけではない。前線に田原、中山と高さ、フィジカルに長ける選手を一気に投入、流れを次第に湘南へと引き込んでいった。前線のターゲットにシンプルにボールを入れられ、徐々に守備のブロックが下げられていく。対するセレッソは獅子奮迅走り回ったアドリアーノを下げ、フレッシュな播戸を入れるが、厳しい状勢は変わらない。

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後半28分


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湘南のパワープレー、セレッソのカウンター、両者とも守備組織が固められず、次第に全体が間延びし始める。アドバンテージがあったのはセレッソなのだから、うまくキープする時間を増やし、試合を「壊せば」よかったのだが、チームの悪癖なのか無駄に人を裂いてしまい、バランスが取れない。油断していたか、よりにもよってロスタイム直前に混戦を詰められ、湘南に同点ゴールを決められてしまう。後半30分からここまでの流れは最悪。


この流れを断ち切ったのは、「長居の悲劇」を知らない新しいエースだった。ノーガードの打ち合いも、香川は至って冷静、ゴール前で相手DFを振り切り、ゴール左隅へ、野澤も反応良くジャンプしたが、ボールはその指先をかすめてネットを揺らした。時計は90分を過ぎ、ロスタイムの5分もほぼ使い切ろうというところだった。

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このゴールは、まさしく千金の価値がある。現実的な目標である残留争いの相手から勝ち点3を奪い、チームを9位にまで押し上げただけではない、チーム全体に「こうすれば勝てる」という手ごたえを与えたのだ。それは実戦でしか、成功の中からしか得られないもの。この自信を持って、次は名古屋を迎え撃つ。

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posted by 西中島南方 at 18:37 | Comment(1) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Wed 14 Apr 2010

ヤマザキナビスコカップ 第2節 C大阪0VS1新潟 凍える心。

後半31分 ミシェウ(新潟)


酷い。良い材料を探してもなかなか見つからない。守備陣はリーグ、カップ戦あわせても7試合で2点しかとれないでいる新潟を抑え込めず、攻撃陣も心躍るような攻めをただの一度も見せてはくれなかった。何から書き出せばいいのか頭が痛い。

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スタメンとベンチ。上本がコンディション不良からかベンチ入りすら無く、代わって前田が左のストッパーに入った。マルチネスが抜けたダブルボランチはともに守備的なアマラウと羽田。羽田が一列上がったことで空いたセンターは藤本が務める。ベンチでは小松が今季初のメンバー入り。

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スタメン復帰の前田


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前半は、本当に内容の薄い45分だった。セレッソは例によって5バックで相手にスペースを与えまいと頑張るのだが、組織で守るというよりは個々の頑張りに依存している形。もしもう少し連携がとれるのなら、4バックでも十分やっていけるだろうし、3バックにしてもウイングの尾亦、高橋がもう少し高い位置でプレーできるばすなのだけれど、このあたりはまだ何も手付かずという感が否めない。

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試合中にそれぞれの意見を戦わせる場面も


攻撃に関してはなお悪い。本来ならマルチネスがボランチの位置から攻撃を組み立てるが、今日のボランチは羽田とアマラウ、攻撃の起点には全くなりえない。アドリアーノは奮戦し、何度かいい形を作ったが、香川、乾は絶不調で、相手DFラインの前でトリッキーなパスやドリブルを仕掛けるだけ、シュートまで持っていくのが一苦労という有様だった。スタンドから見ていても何も期待感の無い試合。


後半、さすがにこれはまずいと思ったのか、レヴィーにしては早めにカードを切ってきた。家長をボランチの位置に入れ、攻撃の起点を作る。ただし下がったのは前半孤軍奮闘してきた羽田。これは納得がいかない。

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後半開始時


前回も書いたが、アマラウは決して運動量が売りのプレーヤーでは無い、自分のテリトリーに入ったプレーヤーを潰すのが専らの選手だ。攻めの為に投入された家長と、プレーエリアの狭いアマラウ。ボランチの守備力は目に見えて落ちた。

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攻めに出た時の家長のプレーは、それは素晴らしいものだった。ボールが落ち着き、まわりの選手に余裕が生まれる。フィニッシュまで至るケースが少ないのが相変わらずという感じだが、前半に比べれば形になってきた。

ただし守備になった時の悲惨さは凄まじいものだった。家長は前目で残っている、アマラウのポジショニングも酷い、この二人の間にとんでもないスペースが生まれている。相手がスピードにのるのに十分な時間と空間。それでDFラインに止めろというのが厳しい話だ。

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攻撃面では貢献した家長だが…


もしこれが羽田と家長という組み合わせだったなら、もう少し違った未来が待っていたかもしれない。アマラウを重用する理由がどこにあるのだろう。これだけチームバランスが崩れていれば、如何に点が取れていない新潟であろうと攻め抜くことができる。ゴール前で左右に振られ、見事新潟の今期3点目を献上した。


失点の直後、再度選手交代。高橋、茂庭を下げて播戸と酒本を同時投入。システムを4-4-2に切り替えた。失点の僅か2分後だったことから「勝ちに行く」交代だったと思われるのだが、運にも見放された。

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後半33分


前線の枚数が増えれば、普通ならより攻撃的な展開ができる。しかしセレッソはボランチの位置で問題を抱えているためにチームバランスが崩れ、前にボールが入らなくなっているわけで、その中で前を増やしても効果は薄い。案の定、播戸もアドリアーノも自陣まで戻ってボールを受けなければ孤立してしまうという状態になってしまった。アドリアーノがあまりに深い位置で守備をしているものだから、ゴール裏のサポーターがアマラウと間違えてコールをした程だ。ちなみにその時アマラウはボールと全く関係の無いDFラインの前で、誰のマークをするでもなくただ立っていた。結局何もできないまま試合終了、悲しい90分間が終わった。


寒風の吹きすさぶミッドウィークに、それでも応援をしようと4744人の観客が長居に足を運んでくれた。そんな人達の目の前でこんな酷い試合をされたのではたまらない。チームは観客に、足を棒にしてスポンサーを探し、試合日にはスタジアム中を奔走している事業部に、そしてチームを支えんと出資してくださったスポンサーに対して、もう少し真摯であるべきではないだろうか?

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posted by 西中島南方 at 23:33 | Comment(1) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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