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Fri 15 Oct 2010

谷亮子なんて大嫌い。なんちゃって。

谷亮子が柔道家を引退した、らしい。正直確認する気にもならないけれど、もし本当ならいいことだ。国政に関わる重職と日々の鍛錬が必要な柔道家という職業の両立は難しい。無理だ。国会議員一本でも厳しいだろう、本当のところ。出来れば議員も辞めてほしい。


谷亮子とは生まれ年が同じで、学年も同じ。だがとりたてて感慨もないというか、むしろいろいろ腹立たしかったりしていた。ぶっちゃけて言うと大嫌いかもしれない。

まず言うなら、あれで「ヤワラちゃん」では浦沢直樹も浮かばれない。必死こいて可愛いキャラクターを作ったのにその名前を奪われたのが、あれ。Gペンのペン先を自分の頸動脈に突き立ててしまいたくなる。

人が高校受験でヒーコラ言ってる時に、彼女の周りにはバカバカしい程の大人がいて、ウチに来てほしい。いやいやウチこそと言い争っていた。大学受験の時、人がすっかり凍りついた冬の大阪芸術大学の正門を滑らないように必死に登っている3ヶ月前に、彼女は帝京大学への入学が決定していた。キチンと答案に名前が書ければよかったんだろう。就職氷河期と言われた98年には、三顧の礼を受けてトヨタへの入社を楽々と決めた。諸葛亮孔明かよ。

もちろんそうして生きてこれたのは、彼女の柔道家としての天賦の才があったこと、そしてそれが開花するまで努力を続けたことが大きい。それは否定しない。ただ同年代として、敬意はまるではらえなかったし、シンパシーなんてものも皆無だった。


1975年生まれにはビックネームがもう一人いる。12月30日生まれのタイガー・ウッズだ。彼は、素直に尊敬できる。2009年のスキャンダルの前でも後でも、変わらない。何が違うのか自分でも説明がつかないのだけれど、彼が時々受けてきた「迫害」と、それを乗り越えてきた姿。それに対して彼女が時々受けてきた「優遇」とそれに安穏としている姿の差みたいなものが、根源なのかと考えている。もてはやされ、用意された神輿に考えも無しに乗ってしまう軽率さのようなものが、どうしても受け入れられなかった。だから議員になるという話が出た時も、高校時代、大学時代、就職活動をしていた頃と変わらない感想しかなかった「はいはい、勝手にやっていてくれ」


正直な話、スポーツには格差がある。メジャーなもの、国威高揚につながるものは厚遇され、他のスポーツはあおりを受ける。サッカーは今でこそこんな感じではあるけれど、Jリーグがなければ酷いものだったはずだ。もし谷亮子の才能が、異端とされるものであったなら、彼女の人生は今のようなものだったか?やっぱり、嫌いだ。
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posted by 西中島南方 at 20:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 21 Feb 2010

老けた虎。

昨日は夜中の1時からUstreamでタイガー・ウッズの謝罪会見を家内と二人食い入るように観ていました。英語なんててんで判らないけれど、知っている単語を拾ったりジェスチャーを見ていたらタイガーが平謝りしているのはなんとなくわかりました。



それにしてもタイガー、ずいぶんオッサンになってしまったように思います。まあ溌剌とした謝罪なんてものはないんだけれど、少し太った(ほんの少しだけね)ように思うし、生え際もどうなんだって感じだったし、何より酷く疲れた目をしていたし。とてもエネルギッシュにコースをまわっていたタイガーと同一人物だとは思えなかった。

タイガーってオレと同い年なんですよね、今年で35。オレはドンドンおっさんになっていくけれど、タイガーはずっと若々しくて、パワフルで、圧倒的で、それでいてスマートで、冷静で、かっこよくて、活躍のニュースを聞くだけで頑張ってるなって励みになった。そんなタイガーが、あっという間にオレとおなじおっさんの空気をまとわせてしまった。なんかショックです。


確かに不倫って許されるものではないでしょう(和歌山方面の方笑わないように)。ただ伴侶はお金を毟るだけで昨日の会見には同席していなかったし、愛人と呼ばれる人たちだって積極的にフォローしたりしていないし、今のタイガーは孤独でしょうね。愛情の枯渇した生活が、タイガーを老けさせてしまったのかな。昔観たアニメーションでオネアミスの翼というのがあって、その中に

「貴族の不幸も貧乏人の苦労もわからない」

というセリフが出てくるんですが、今のタイガーの苦労は、ちょっとだけ判るような気がします。もう一度頑張って、またタイガーチャージを見せてほしいです。



追記

女性で

「若さを保つ秘訣はいつまでも恋する心を忘れないことよ」

と公言している人はいるけれど、それなりの男性が

「若さを保つ秘訣はいつまでも恋する心を忘れないことさ」

なんて言ったら酷い扱いされそうな空気はなんなんだろう?
posted by 西中島南方 at 00:03 | Comment(2) | TrackBack(1) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 18 Feb 2010

血だらけのヒーロー。

Sponichi Annex

国母も青野もメダルには遠かった…

 バンクーバー冬季五輪第6日(17日)、スノーボードの男子ハーフパイプ(HP)を行い、2007年世界選手権2位の国母和宏(東海大)は決勝に進んだが転倒するミスが響き、35・7点での8位入賞にとどまった。演技後には「いろいろあったけど…」。本来の実力は示せず、2度目の五輪挑戦が終了。転倒で切れた唇の上の傷が痛々しかった。また、昨年の世界選手権優勝の青野令(松山大)は32・9点で9位。ともに02年ソルトレークシティー五輪の中井孝治がマークした日本勢過去最高の5位を上回れなかった。


みんなに嫌われる人間の気持ちは痛いほどわかるよ。それはもう骨身にしみてね(笑 映像観てないからなんとも言えないけれど、大技に挑戦すると決めた心意気は素晴らしいと思う。

一度嫌われた人間は、少なくとも日本の一部の人間たちには、二度と受け入れてもらえない。あとは嫌われ続けるだけ、笑われ続けるだけ。嫌われるのが悪いんだけれど、そこからのリカバリー方法が殆ど無いってのが寂しいところで、それが辛い。

オレみたいなのでもへこむ時があるっていうのに、国母って奴は日本中、世界中から「どうよ?」って目線で見られてた。その状況を打破するためには、特別な何かが必要だった。それが大技だったんじゃないかな。リスクがムチャクチャあったとしても、メダルのため、今の壁をぶち破るために国母はそれを選んだ。それは、本当にすごい勇気がないとできないことなんだ。

いつも好かれてないから、嫌われるから、嫌な気持ちになる時があるんだけれど、コイツのやったことの凄さが理解できて、今日はよかったと思う。胸張って、腰パンで決めて、悪態ついて帰ってこいよ。オレはコイツのこと、ヒーローだと思うよ。

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画像はウチのカントナさんです。
posted by 西中島南方 at 17:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 21 Aug 2008

おめでとう、ありがとう。日本女子的決戦日。

 泣いてしまった。悲し泣き、嬉し泣き。おっさんが女の子見て泣いてんだもんな、変態だな、でも隠さんぞ、号泣だ。

 なでしこは、多分ソフトと比べられて厳しいだろうけれど、凄い事をしたんだよ。勝ってりゃガマさんとタメ口きけたのにな。でも、胸はれよ、絶対胸はって帰ってこいよ。それくらいしていいこと、なでしこはやってのけたんだよ。判る奴は感動してる、判ってないなら努力しろ。それっくらい偉業なんだから。


 ソフトは、もう何も言う事ないね。ソフト知らん私が感動したんだから。

 とにかくアメリカが強い。先発が反則、次のピッチャーも反則、4番もおかしいだろ、あれ。チョコンと当てただけで柵越えって「燃えろプロ野球」かお前は。

 そいつらにボロボロの体で立ち向かった上野は、何かあげられないの?稲尾さんくらい凄いよ、神様仏様上野様だよ。


 この二つのチームには共通項がある。それは周囲の環境。なでしこもソフトも決して恵まれた環境でプレーしていない。女子サッカーなんか潰れたチームもある。けれど今大会、意地で結果を残してくれた。

 上の人には「これくらいの環境でメダルが取れたりするんだ」と思わず、彼女達の為にもっといい環境を整えてほしい。全Jチームの女子チーム設立義務化なんて話も飛び出しているけれど、まずは安心してプレーに集中できる状態を作る事、それが第一だよ。


 先頭に立つ人間は最悪の状態で戦いを強いられ、上の方は安穏としているというのは近代日本の変わらん構図なのかね。この感動が冷めないうちに、もっと光を!
posted by 西中島南方 at 23:44 | Comment(1) | TrackBack(1) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Tue 25 Mar 2008

ブレット・バトラーの話をしよう。

 今日はとても悪いことと良いことがあって、トータルで見るとどんな一日だったか評価し辛い。良い事のほうが若干勝っていると信じたいけれど…。まあどうでもいいや。


 人生というのは、32年間しか生きていない私からしても、とても奥深いものだと思う。

 ゲームとかなら失敗すればリセットすればいい(それは「ゲーム脳」的発想と言われるかもしれないけれど、ルール違反ではないのだからそういう思考をする人がいても当たり前なのでは?)でも人生は違う。失敗したと思ってもそこからやり直さなきゃならない。

 私もご他聞に漏れず、というか人一倍失敗しまくる。今日だってそうだったし。挫折もしこたま味わった。悪運は強いほうだけれど、不運だったことも多々ある。

 そういうデカイ失敗や挫折、不運を味わった時、私は一人の野球選手のことを思い出す。それが、ブレット・バトラー。


 ブレット・バトラーは足が速く、ミートも上手で、選球眼もピカイチ。人間としてもリーダーシップがとれる、皆からの信頼の厚いナイスガイで、おまけにハンサムだ。肩が少し弱かった以外に欠点らしい欠点は何もない。

 そんなブレットも最初からパーフェクトな選手だったわけではない。若い時にはマイナーリーグでプレーしていた。その頃を振り返って、ブレットはこんな話をしている。

「マイナーに落ちた時は、それはとても落ち込んで辛かったけれど、その時があったからこそ今の自分があるのだと、今では神様に感謝している。家内ともマイナー生活の時に知り合ったから、もしあの時期がなければ幸せな家庭が築けていなかったかもしれないしね」


 挫折や失敗から何かを学んで、そこからもう一回り大きな自分になる。それって何度ゲームをロールプレイングしても出来ない体験だ。人生はだからこそ素晴らしい。


 失敗する度、挫折する度、不運を感じる度、私はブレットの話を思い出す。神様は信じていないけれど、ブレットのシェアなバッティングは信じている。失敗や挫折や不運は、辛いことだけれど、自分を生かす素晴らしい転機にもなるんだ。


 日曜日、私が愛しているチームの、足が速く、クロスが上手で、おまけにハンサムなサイドバックが、とても不運な怪我をしてしまった。それはとても残念なことで、今はただ少しでも早く回復してくれる事を願う他はない。ただ再びピッチに立った時には、私が大好きなブレット・バトラーのように、一回り大きくなって帰ってきてほしい。

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CEREZO OFFICIAL

尾亦弘友希選手の負傷について

3月23日(日)に行われたJ2リーグ第4節vsベガルタ仙台戦で負傷した尾亦弘友希選手の診断結果について下記の通りお知らせ致します。


■診断結果: 右大腿部筋損傷 

■全治: 全治6週間
posted by 西中島南方 at 23:36 | Comment(1) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Tue 03 Jul 2007

全てのアスリートに光を。

 セレッソだけではなく、お隣さんや、果ては京都の皆さんにまで多大な影響を与えているIAAF世界陸上2007大阪

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 どうも前売りの売り上げがイマイチなようで。

ニッカンスポーツ

世界陸上チケット不振、メディアに期待

 国際陸連(IAAF)のディゲル副会長は1日、世界選手権(8月25日開幕、大阪)のリハーサル大会を兼ねた日本選手権会場の大阪市長居陸上競技場で記者会見し、伸び悩みが伝えられる世界選手権の入場券販売について「チケットセールスは大きなチャレンジとなる」と厳しい見通しを明らかにした。


 なにわWEBではまだ全席の2割しか売れていないなんて記事も。開幕まであと二ヶ月を切ってこの状況は厳しいかなと思う。

 陸上のトップアスリートが身近で観られるといっても、日程も席の値段設定も滅茶苦茶で、苦戦しているのは当然と言えば当然なんだけれど、これだけ、ここまで頑張ってこんなでは、いかに追い出される方とはいえど、寂しい。

 追い出される方としては、せめて「ああ、こんなに凄い大会なら追い出されるわな」という大会を開いてほしいのだ。ホームなんで言葉とは程遠い福井や鳥取で試合をするのを、グッとこらえて呑んだのだから、それくらいいってもらわないと困るのだ。


 セコイ勘定をするなら、大会が赤字に終わった場合、赤字の半分は市税から出る、つまり市民のフトコロが痛む、という側面もある。大会開催費は93億、うち40億は市税からの支出である。仮に大阪市が20億の赤字を負担すれば、市民一人当たり800円の負担となる。4人世帯なら3200円、結構な額だ。


 とにかくいろんな意味で、世界陸上には頑張ってほしい。というか頑張れ。
posted by 西中島南方 at 01:48 | Comment(4) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Fri 27 Oct 2006

藤井さんおめでとう。新庄おめでとう。

 ウチはじいさんの代からずっと阪神ファンだから、阪神以外のセリーグのチームが日本一になるなんて身の毛もよだつ話で、かといってパリーグが勝っても地味だししょぼいよなって事になって、結局どこが勝ってもクソッタレという状態なわけだけれど、今度ばかりは嬉しい、本当に心の底からジーンと温かい気持ちになってくる。北海道日本ハムファイターズ悲願の日本一。日本ハムとしては44年ぶりということだけれど、むしろ北海道に初めてチャンピオンフラッグがやって来るということの方が、意味はあると思う。


 個人的にも二人、よく知っている人がこの偉業に携わっているので、グッと親近感をもって、このニュースを受け取っている。私が最後に祖父と甲子園に行った時、全盛期の桑田のボールをバックスタンドまで放り込んでみせたのは、今歓喜の輪の中いる新庄だったし、球団の社長として辣腕を振るっているのは、かつてセレッソを率いて、サポーターと共にアウェーバスに乗り込んでくれた藤井さん。親会社もおんなじだし(これは当たり前か)、兄貴分が勝ってくれて、本当に嬉しいな。ビールかけなんか札幌だし派手なんだろうな。まあ、パッとやってくれい!
posted by 西中島南方 at 02:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 28 Sep 2006

モリシにも、あの気持ち味わってほしいよね。

 日本ハムファイターズがパリーグのシーズン1位通過を決めた。まだプレーオフが残っているので優勝というわけではないけれど、25年ぶりのリーグ戦トップというのは、北海道のファンも勿論、東京や、日本中で応援し続けていたファンにとって格別の想いではないかなと思う。実はこの記事は昨日書いていたものなのだけれど、今の時点で日本ハムのホームページのサーバーが吹っ飛んでいるのは、そういう人達が殺到しているからなんだろう。

 一昨日の時点でマジック1、2位西武の勝敗に関わらず、勝てば一位通過が決まるという状況が、どうにもあの時とオーバーラップしてしまって、書くのを躊躇ってしまっていたけれど、これで気兼ねする事無く喜べるわけだ。


 親会社が同じというのもあるけれど、セレサポとすれば藤井社長がこの歓喜の輪の中に加わっているというのが、どうにも嬉しい。

 お荷物とまでは言わないけれど、とても優良な子会社とは言えなかったセレッソに、営業畑での活躍を買われて出向。サッカーが判らないと言いながら、アウェーバスに同行するなどして、サポーターにも受けが良かった。

 その辣腕が、北の大地でも発揮された。新庄がどうしても目立つし、実際彼のようなムードメーカーがおとなしいチームにもたらしたものは大きいけれど、彼以外にも稲葉のような実力のしっかりした選手を獲得したり、若手を沢山育てたり、いろんな経営努力をしたり…。そうした頑張りが、今日の4万人の観衆と、あのボルテージを生んだんだろうと思う。

 聞けばまだまだ赤字経営らしいけれど、ファンを愛し、ファンに愛される球団であり続ければ、そんなものはきっと近いうちに霧散してしまうだろう。


 そう、愛し、愛されるという姿勢は、プロスポーツにとって基本中の基本のはずなのだけれど、そこをキチンと押さえているチームは、本当に少ない。今のセレッソだって、どう贔屓目に見ても、そういうチームとは言えない。練習場での選手達は本当に気さくだけれど、チーム自体の目は総務経理の辺りばかり向いているように見える。もしそうでなければ、今でも久藤や布部やファビーニョは桜色のユニフォームを着ていただろうし、私達だって今こんな思いをせずに済んだかも知れない。あくまでも仮定の話ではあるけれど。


 今はこんな状態だから、なんの夢も持てないけれど、いつかは今日のファイターズとファンのように、歓喜を味わってみたい。出来ればモリシがユニフォームを着ている間に。その為にも、セレッソフロントの意識改革を切望せずにはいられない。そこが変わらなければ、何も変わらないから。
posted by 西中島南方 at 11:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 03 Aug 2006

世の中が不公平だってのは、ずっと前から知っていたさ。

 昨日は久しぶりにボクシングの中継なんぞを観ていて、判定のすさまじさにひっくり返ったわけですが、同士はたくさんいたようで、中継していたTV局の電話は鳴りっぱなし、2ちゃんねるも重い重い、スポーツ紙のWeb版なんぞ記事のタイトルだけでも2回改変しているという有様。日本中が上を下への大騒ぎになっていたと言っても過言ではない様子ですね。

 殆どの人はこういう状態を経験したことは無いでしょうが、サッカーファンならすでに2002年にこれでもかってくらいに経験してしまっていたわけで、タイトルマッチの前からレコード大賞を一日ずらせてまで大晦日に「防衛戦」の中継が組まれていたりというあたりで、何かきな臭いな、という事は感じられました。まさかあんなに露骨だとは思いませんでしたけれど(勝利の瞬間にもうDVD発売のテロップが出たのはびっくりしました)。


 ところで、あの試合で選手に対しての風当たりが強くなるのは、ちょっと筋違いのような気がしていますが、どうでしょうか?確かに全く責任が無いわけじゃないですけれど、彼をプロモーションしていた人達の方が、ずっと酷い。

 彼は、あの試合で醜態をさらしたことで、一生を台無しにしてしまいました。仮にこの後本当に力をつけて、素晴らしいボクサーになったとしても、またブックなのではないかという疑惑の目を向けられてしまう存在になってしまった。19歳にして、二度とリカバリーできないハンデを、ずっと背負わなくてはいけなくなった。本当に不本意なことだと思います。


 タイトルのとおり、私はこの世の中が「正しい方が必ず勝つ」世界だとは思っていません。むしろヒールかと感じられるほど冷酷になれる人間の方が強いてしょう。だからこそ、努力がそのまま結果に繋がるスポーツの世界に熱中する人達がいるのだと思っています。

 だからなおさら、今回の事が残念でならない。スポーツもまた人が作った社会というシステムの一部である以上、実社会の力関係を反映させてしまうものなのでしょうか。
posted by 西中島南方 at 12:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 29 Sep 2005

黄色い波。

 2年前の9月15日、夜6時半くらいだったか、私は道頓堀にいた。そこには黄色い服を来た老若男女が数千人(万単位でいたかもしれない)、ある瞬間を待っていた。

 阪神タイガース19年ぶりの優勝。その瞬間から、そこは無法地帯と化した。ジェット風船が飛び交うのを合図に、あちらこちらで六甲颪の大合唱。血気盛んな若者が道頓堀に飛び込むと、皆がそれに続く。

 向かいの御堂筋側ではダイブの様子を映そうと大勢の野次馬が携帯を取り出し、その一団は御堂筋の7車線中3車線を埋め尽くすまでになった。ダイブが起きるたびに「おおーっ!」という歓声が上がり、さながらPLの花火大会。機動隊の装甲車が2台有ったが、ほぼ無力といっていい状態。ひっかけ橋も警官達が人の鎖で立入り禁止にしようとしていたようだが、数十人対数千人、あっという間に飲み込まれていった。


 ひっかけ橋に進むと、近隣の飲食店は全て入り口を物理的に封鎖し、カーネルサンダースや食い倒れ人形はしっかりと固定されていた。しかし19年間溜まりに溜まったエネルギーを発散しようと、今度は飲食店の屋根に登る者が出てきた。

「危険ですから降りなさい!」

 橋のたもとに有る交番から警官が必死に叫んでいるが、効き目なし。その交番の屋根にも人が群がっていた。四方八方にいる阪神ファンが歌うヒッティングマーチはさながら360度全方位ドルビーサラウンド。頭痛が私を襲う。

「ここは本当に日本か?」

 冗談交じりに独り言をつぶやいていると、

「アカホシー、アッカホシー!!」

 と叫びながら群衆に加わる東南アジア系の男性を見つけた。世界中に阪神ファンがいるのか!?

 彼が加わった一団の真ん中にはお立ち台(後に立て看板だと判明)が有り、そこに登った者は一芸を披露しなければいけないという暗黙のルールが生まれていた。中には下がアスファルトだというのに群集めがけてダイブする者までいた。調子に乗って服を脱ぎだし、パンツ一丁で踊っている若者がいたので適当に「あと一枚!あと一枚!」とアジテートすると、群集からあと一枚コールの大合唱が起こり、結局彼は生まれたままのかっこうで群集に飛び込んでいった。


 誰彼構わず胴上げする者、警官を踏み越えてひっかけ橋に駆け込み、さながらレミングのように投身していく者、カニ道楽の看板であるカニの目玉を引っこ抜く者(盗んで何の価値があるのだ!)

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こういうのがそこかしこにいる!!



 とにかくあの日あの時の大阪は日本という平和な法治国家の枠を軽く飛び越えていた。


 今日ひょっとしたら、あの日のような事が起きるかもしれない。ひっかけ橋に仮設された3メートルの壁は容易く破壊されるだろう(ベルリンの壁だって一晩で破壊されるのだから、あんなぺらぺらの板を張ったところで効果が有るわけが無い)。夜、大阪の繁華街に行く用事の有る方はくれぐれも用心して頂きたい。



posted by 西中島南方 at 12:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする