5年前、私はまだ甘っちょろい新米サポーターで(今でもそうですけれど)あの日も勝利を信じて疑わなかった。軽く勝ってくれるものと思い込んでいた。
試合が「止まった」時、立つ事が出来なかったのを今でも覚えている。立ってしまったら撒けた事を認めてしまうような気がして、足が動かなかった。
去年、マーフィーズで声援を送った時、何度も気持ちが折れそうになったけれど、最後まで信じて声を出し続けた。
今年、今、セレッソがこの位置にいる事を「奇跡」という人がいるかも知れない。でも違う。チームもサポーターも、懸命に、地道に戦ってきたから、ここにいる。
みんな知ってるだろうけれど、最終節のピッチにブルーノはいない。それは間違いなく大きな穴。
でも、私達はその苦難を乗り越える力が有ると信じている。今までだって、西澤やファビーニョや下村がいない時、何とかしてきたじゃないか。この5年間の間に、たくさんの修羅場をくぐってきたじゃないか。
証明しよう、この5年間の成長を。5年前、スタンドの殆どを埋めた「観衆」はチームにプレッシャーを与える存在でしかなかった。今度はしっかりとチームに勇気を与える存在になろう。
見せ付けよう、去年の経験を。土壇場、劣勢、極限状態の中にあっても怯む事無く戦い続け、勝利を掴み取るチームへと変貌した事を。
今年は実に様々なジンクスを打ち破ってきた。土壇場で勝ち取った勝ち点も一つや二つではない。そんな奇跡を起こす必要も、もう無いはずだ。セレッソに関わる全ての人々が、いつも通りにしていれば、おのずと結果はついて来る。