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Thu 04 Aug 2011

松田直樹。

昼下がり、ちょうど得意先に向かう車の中で、カーナビのテレビを見ていたら突然ニュース速報が流れた。冷や汗が出た。どうか、このニュースだけは来てくれるなと思っていた、そのニュースだった。
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セレッソのサポーターから言わせてもらえれば、松田直樹という男は「キライ」だった。

フィジカルが強いとかそういうのではない、気持ちの強さが嫌だった。がむしゃらで、見かけはちゃらいくせに諦めたりしないし、彼がいるといないとではチームが別な気さえした。そういう他人に大きな影響を与えられる偉大なプレーヤー。だから、相手に回したら最悪だった。本当に厄介なヤツ。

そんな嫌なやつがこの世からいなくなってしまった。本当なら赤飯でも炊いてやれと思うところ。なのに、なんて重苦しい気分なんだろう。

キライだと思っていた自分でこれなのだから、マリノスが好きで、松田直樹を心底愛していた人間にとっての心痛はどれ程のものか想像もつかない、したくない。


もし、悲しみにくれたり、後悔したり、そういうこと以外で松田直樹のために何かができるとしたら、それは多分、2度とこんな思いをしないよう、スポーツ選手のコンディションケアに力を入れる、それくらいかと思う。

スポーツ選手は鍛え上げられた体をしている。だから頑丈かというと、どうもそうではないようで、プロスポーツの世界で生き抜くために、いろんな無理をしているらしい。無駄な肉を削ぎ落した体は、標準的な体脂肪率の人間より疾病にかかりやすい場合もあるそうだ。家族の誰かが風邪をひけば、すぐにうつってしまうので離れた部屋で過ごすこともある。

安心してスポーツに取り組める、そんな環境にいる選手は一握りで、多くは自分の身は自分で守るしか無い。そんな現状を、少しでもいい方向に持っていくことが、弔いなんじゃないだろうか。


せめて、もう二度と「サッカー好きなんすよ」と、何の臆面も無く言える好漢が、悲しい目にあわないように。

posted by 西中島南方 at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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