外に出るにしても水分塩分の類は欠かせない。少し出歩くならスポーツドリンクのペットボトルぐらいは持っておかないと危ない。
夏の間はナイトゲームが続いて、観るだけの人にとってはある程度過ごしやすかったかもしれないが、事前搬入で横断幕を掲出するようなコアサポには厳しい状態だった。何せ18時キックオフなら事前搬入開始時刻は14:30ごろ、一日で一番暑い時間帯に始まるのだから。自由席、ゴール裏などそれ以前に列に並んで待たなくてはいけない、本当に辛い日々だ。
幸いだったのは、キンチョウスタジアムになって、フードコートの出入りが屋台の準備が出来次第フリーになったこと。あれが無かったら本当に誰か病人が出ていたかもしれない。
セレッソのフロントとすれば、やはりフードコートは「チケットを買った人の特権」にしておきたかったと思う。しかしそれだとフードコートを利用できる時間が開門から試合開始30分前くらいしかない。普通にチケットを買って来られた人にすれば1時間半程度。試合開始1時間前にスタジアムに入り、フードコートに行ってみれば行列、では買う気も失せてしまう。オレも一度フードコートで並んでいたら香川のゴールを見逃したことがある。
その点試合開始のはるか前から、誰でも購入できると利点が多い。購入可能な時間が長いのだから、行列もできにくいし、お店の人からしても売り上げが上がりやすい。その上ストレスを感じたお客からの苦情もうけにくい。スペースもゆったりとれるので(とってはいけないのかもしれないけれど)圧迫感も無い。
何よりキンチョウスタジアムと長居スタジアムの間のスペース全てが「セレッソの空間」になる、これが大きい。論理的に考えれば動線がぐちゃぐちゃになっていて整理が大変な分好ましくないのかもしれないが、桜色のユニやシャツを着た人達でスペースが埋まっているのはなかなかにいい光景だ。子供のころに見た縁日を思い出して、少しワクワクしたりもする。さあ、これから祭りが始まるのだという高揚感は長居スタジアムで開催していた頃にはあまり感じなかったものだ。多分何も知らずに長居に来た人でも何事かと興味をひかれるはず。
災い転じて福となす、などというが、こういうのも福のひとつ。次の広島戦は長居スタジアム開催だけれど、そのあとはずっとあの祝祭空間が現れるのだ。楽しみである。