大森去就白紙に/C大阪から戦力外通告
札幌からC大阪に期限付き移籍しているDF大森健作(29)が、C大阪から戦力外通告を受けた。3日、札幌の強化担当者が明らかにした。身分を保有する札幌もC大阪への完全移籍を念頭にすでに来季の戦力構想から外しており、これにより大森の来季の去就が白紙になった。
大森は今季、左ヒザじん帯断裂から完全復活した9月に、C大阪に期限付きで移籍。第2ステージ5節市原戦からは5試合連続で先発出場した。処遇が一転して宙に浮く格好となり、強化担当者は「大阪の協力も得ながら、移籍先なども含めて今後について考えたい」と話した。
札幌の戦力外通知とセレッソの戦力外通知は全く意味合いが違います。
まず先に、札幌の0円提示が有りました。これは本当に戦力外だから行ったものではありません。戦力外にしておけば、移籍金等が発生せず、レンタル先のセレッソは大森に通常の年俸を支払うだけで契約が成立するわけです。
つまりこの戦力外通知は仮の処置。大森にJ1で活躍してほしい。その為なら移籍金はいらない。という札幌の親心なわけです。
ところがセレッソも大森を戦力外としてしまいます。これは全く額面どおりの戦力外。これで大森は所属チームの無い状態になってしまいました。
もし仮にセレッソが大森を当初から戦力外と決めていたのなら、先に札幌にそれを打診し、札幌に引き戻してもらうという手もあったはずです。
これなら、浦和からレンタルで移籍していた徳重健太と同様に、単なるレンタル終了に伴う復帰で済みます。
何故セレッソは後になって大森を戦力外としてしまったのでしょうか。判断に苦しむところです。私の稚拙な頭では納得のいく仮説が立てられません。
これでは他の選手達にフロントに対する不信が広まってしまうのではないでしょうか。「俺もいつかあんなふうにされてしまうのだろうか」という気持ちが起こっても無理はありません。
また、将来Jリーグを目指す選手達にしてみれば「セレッソは選手を大事に扱ってくれないチームなのか」という疑問が出てくるでしょう。例えば今どのチームが獲得するのか注目されている江添選手など、この報道で少なからず不安が広がったはずです。
「有望な新人を獲得する為にむやみに選手を切るな」というのはナンセンス。それは分かっていますが、これは選手の人生に関わる大きな問題なのです。仮に戦力外になる選手がいたとしても、移籍先を探すなり、セカンドキャリアを考えるなり、最後の面倒までキチンと見なくては。
折角残留から続いていたチーム内のいいムードが、ここで途切れてしまったようで、残念です。大森選手が選手として今後もプレーを続けていくのか、それとも別の道を歩むのかは判りませんが、一日でも早く、生活基盤が整うことを願っています。
追記
大森選手ファンサイト「健作研究室」でも今回の件に関しては憤慨されている方が多いです。(詳しくはBBSで書かれています、当たり前ですね)やっぱり両フロントの間で前もって話をする機会は無かった様子です。