ただ「付け入るスキは有る筈だ」と行間のあら探しを開始(やな性格だな)ちょっと気になったところを何点か見つけました。
まず出だしに素晴らしい組織プレーを披露しながら90分間それを持続できないでいる点。やっぱりどれだけ鍛えられたチームでもどこかにほころびが有るもの。
この試合でも新潟が支配している時間帯にPKが有ったりして、相手にもチャンスが生まれているので、そうしたところを大事に決めていければ流れをつかむことも出来るはず。少なくともサンドバックになる事はなさそう。
前節でようやっと勝利、しかも一点差を45分間耐え凌いだ経験はセレッソにとって大きな収穫。試合巧者とは御世辞にも言えないけれど、不恰好でも、奪ったリードは絶対に守りきる、というサッカーをしてほしい。
次に松田のオーバーラップや坂田の投入など、相手がリスクを覚悟でパワープレーをしている時間帯に、守りきれず失点している点。
本当にずる賢いチームはこういう時間をギリギリで耐え忍ぶ方法を知っているもの。黙々とチームプレーを続ける素直さが急激な変化に対する対応の遅れを生むのかも。
幸いにもセレッソは攻め駒には難儀していません。攻撃陣が前節と同じならスピードの有る苔口と、個人技の光る徳重が控えています。
劣勢になる時の事を想像するのはあまりいい気分ではないですが、リードを奪われる事態になってもワンボランチにして攻めを厚くするなど、ポジションやシステム変更を伴う交代や、後ろからの攻め上がりを増やしていければ得点機は生まれるということ。
そしてなによりチームの中核をなすブラジル人トリオの中で中盤とのリンクマン役を務めていたと見られるファビーニョが今節出場停止になっている事。「決める」選手よりもその一歩前で「崩す」プレーをする選手に弱いセレッソにとっては朗報かも。
まあセレッソは最下位なんですからアラを探せばこれ位では済まないわけですが、不利な立場なのは先刻承知。そんな今だからこそ、「勝てるんだ」と信じる事が大事だと思うのです。たとえどんな試合展開になっても、最後まで応援する気持ちがある人こそ、本当のサポーターなのでは…。