ここまで来たら、興奮とか緊張とか突き抜けてしまって、真っ白になって、無垢な気持ちで試合に臨める気がする。昔「ピンポン」って映画があって、窪塚洋介と中村獅童が対決の最中で達観してしまって、彼岸にまで行ってしまうシーンがあったけれど、アレに似た気持ちだ。
勝つためには、明日だけではなくて、QFを突破するためには、チームの総合力がモノを言う。選手だけ、チームだけではなく、セレッソに関わるすべての人達の力。
難しいことは考えなくていい。ただチームと、仲間と、試合後に喜び合えるそのために、シンプルに応援すればいい。
スタジアムでなくても、自宅でも、職場でも、学校でも、病室でも、どこでもいい、少しだけでも祈っていてほしい。それで試合がどうなるかはわからないけれど、そういう気持ちがセレッソを支えているのは、間違いがないのだから。
俺は、広島戦の時、後ろにいた車椅子のおばあちゃんに、もう一度喜んでほしい。そのためにがんばろうと思う。
試合後に「いい試合観たなあ、おばあちゃん!」って言ったら、「ほんまほんま」って、親指を立ててくれたおばあちゃんの笑顔を、もう一度見てみたいよ。もちろん、チームのためにも、仲間のためにも頑張るけれどね。
準備はいいかい?新しい歴史を観る、その覚悟はあるかい?
そしてその歴史を語り継ぐために、瞬きもせず、叫んでいこう。さあ、試合が始まるよ。