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Mon 30 May 2011

残留争いに寄せて。

新しい歴史が生まれ、神話は終わった。そろそろ現実に戻ろうか。
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今年のセレッソ、守備と攻撃と両方に問題があって、それが相互の不信に繋がって、勝てていない。去年あった「耐えていれば前がキープしてくれる、点をとってくれる」「後ろが抑えてくれているから1点先にとれば勝てる」って意識がズレてて、勝ち点3が遠い。この2週間の中断と中断明けの福岡戦への入りをうまくしないと、またジェットコースタークラブに逆戻りだ。


シーズンを通した話をすれば、やはり補強は必要になると思う。独力でゴールを決められる選手か、とにかくボールを高い位置でキープできる選手。

今の攻撃の中心、乾、清武、ボギョン、マルチネスは低い位置からボールを運んだりキープしたりには長けているけれど、シュートを打つ、フィニッシュを決めるという部分では不満がある。ピンパォンはACLでは4得点と活躍しているが、リーグ戦ではまだ1ゴールのみ。小松、永井はいい選手ではあるがまだ心もとない部分があって、播戸にはゴール以外の仕事(チームのメンタルを管理したり…)もたくさんある。

得点が期待できなくても、とりあえず高い位置でボールが収められる選手がいれば、マズイカウンターを食らう危険性は減る。今日は大宮ラファエルに苦戦したけれど、セレッソも同じようにサイドでもボールを確実に保持できる選手(去年で言う家長の役割)がいれば攻撃にも守備にも負担はかなり減る。


個々の試合で言うと、今のメンバーなら前半は今やっているような4-2-3-1か4-1-2-3で守備を意識してグッと我慢、後半になって敵のウィークポイントにアクセントになる選手を入れて勝負、この一手しかないんじゃないだろうか。去年の勝ちパターンも相手が疲弊するまでとにかく我慢、疲れが見えたところを走り勝ってパスサッカーで崩す、これだけだった。やることに大差はない。

今年の場合は幸いなことにスピード、高さ、キープ力、いろんな魅力がある選手が揃っているので、相手を見ながら人を入れ替えるというオプションは豊富だ。だから去年より試合中の監督の采配にかかるウエイトは大きいだろう。レヴィーはどちらかというと試合に入るまでやハーフタイムの指示なんかに強みがある監督なので心配無いことはないけれど、それをやるしか方法が無いのだから、これも我慢しよう。


逆に一番やってはいけないのは、結果が出ないからと土台から崩すこと。今は一つ歯車がかみあっていないだけで、何もかもが悪いわけではない。失点がべらぼうに多いわけではないし、驚くほど得失点差が開いているわけでもない、もし大ナタをふるってしまうと、6月7月試合が立て込んでいる中でチームを一度バラすことになる、これは自殺行為だ。


去年の優勝争い、ACL出場権争いと比べれば、今年の残留争いの予感は寂しい限りではある。ただ現実として今そういうポジションなのだから、その目標をしっかりとクリアしていくことに専念しよう。もう2001年や2006年のように、チームがバラバラになっていく様を見たくない。だから、頑張ろう。


posted by 西中島南方 at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sat 28 May 2011

好きであることを誇れるように。

Jリーグ、日本のサッカーの発展は、おらがチーム、おらが町、おらが国を「愛する」ことから始まったと感じている。少なくともAntiとかDisとか、そういう単語はスタジアムには必要ない。


何かを貶める、誰かを傷つける、差別するという行為は、サッカーだけではなく、人の営みの中では邪魔なものだ。それを好き好んで行う存在は、貶めただけ、傷つけただけ、差別しただけ、自らも報いを受ける。その場で即刻受ける輩はまだ幸運だろう、一度の過ちでずっと後ろゆびさされることだって珍しくない。

セレッソのサポーター(の一部)は、それは気まぐれだし、潔癖症すぎるところもあるけれど、少なくとも相手を貶したり、傷つける行為をかっこいいと誤解している人達よりもいい人達だと思っている。だから、去年作ったTシャツにはおらが町を愛するという意思を込めた「100%OSAKA」のロゴを刻んた。
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ダービーの時でも「俺達が大阪」と言わず、ただ「大阪」と歌う。「潰せ」コールはラフプレーの時限定(都合がいい解釈だけれど)

憎しみに使うお金や体力があるなら、愛するもののために使ってほしい。憎しみや蔑みや暴力に満ちたスタジアムには人は来ない、自らのチームのためを思うなら愚行は謹んで、自らを高めることに努めよう。それがチームを強くする唯一無二の方法なんだから。
posted by 西中島南方 at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Wed 25 May 2011

ACL ROUND OF 16 Gamba Osaka 0vs1 Cerezo Osaka

Takahashi Daisuke (Cerezo Osaka) 88'


昨日の夜録画を見て、魂が震えたきりで、胃が動かなくて今でも吐きそうなので、言葉だけでも吐いておきたい。少しだけ。

ガンバはずっと中盤で圧倒して、自分たちのリズムを作って、相手を疲弊させてナンボのチームを作ってきたので、ボランチから後ろの位置に対してプレッシャーをかければどこかで破綻するのはわかっていた、けれど今までずっとパスサッカーにこだわってこれができないでいた。ロングボールを当てるようになると藤ヶ谷が案の定ミスをしてくれた。

小松と中後、中盤の底とトップにパスを出すところと受けるところができて屋台骨が構築できたのと、ガンバご自慢の中盤が、パスを出すべき前線の運動量低下で手詰まりになってボール離れが悪くなったのが、細かいところでは勝因になるんだろう。


ただ、それ以前にチームから勝ちたい、歴史を変えたいという強い意志が伝わってきたことが、俺の心を掴んで離さない。ベンチにいる選手も、スタンドにいた選手も、スタッフもサポーターも必死に戦っていたからこその勝利。

ACLで大阪ダービー、ひょっとしたらこれからの歴史の中で二度と来ないかもしれないプレミアなダービーで、それも万博で、流れをこっちに引き寄せられたことに満足せずにはいられない。


最後にガンバサポーターに言いたい。これは勝ってからしか言えなかったから、本当に長い間温めていたんだけれど、ダービーと言って熱くなって、勝った負けたでずっとずっと喜んだり悔しがったりできる、それが許されているのはごく一部のチームのサポーターしかいない。その中で真のダービーは大阪ダービーだと確信している。ガンバ大阪という資金も人材も潤沢な部類に入る、数々のタイトルをとってきた素晴らしいチームにぶち当たれる喜びは、ガンバとそれを支えるサポーターがいてこそなのだ、だから今は素直にありがとうと言える。

8月、また馬鹿騒ぎしよう、勝った負けたで騒ごう、これぞダービー、本物のダービーという試合ができるよう、セレッソも努力していくよ。


この勝利で、多分セレッソの歴史は変わった。次からはその歴史を強固なものにしていく努力をしよう。それがガンバに対する礼儀だ。
posted by 西中島南方 at 18:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Fri 20 May 2011

少しの間さようなら。

今日の試合、行けなくなりました。


今日だけではなくて、多分次もその次ぎも、6月いっぱいまで、スタジアムには行けないかも知れません。うまく行けば6月下旬には復帰できると思うんですが、うまくいかないのが世の常なので、絶対って言葉は使えないですね。

ブログの方も、本当に少しずつしか更新できなくなります。日頃見ていただいている皆さんには本当に申し訳ないですが、時間がなくて、すみません。


まあ以前のように病院にぶち込まれるわけではなくて、仕事が忙しすぎて、というのが理由なので、その点はご心配なく。試合もテレビでは追いかけています。

本当は「仕事とサッカーどっちが大事よ?」って聞かれたら「サッカー」って即答できる俺なんですが、すごくやりがいのある仕事で、多分これを乗り越えられたら、このブログだってもう少しいい感じにできるかもと考えています。


俺にとってみんなに会えない、セレッソの試合を、スタジアムの空気を感じられないというのは、思っていた以上に苦しくて、辛いことのようです。何もかもかなぐり捨ててサッカーに没頭したいです。でも、責任は果たしたいし、期待には応えないとね。


少しの間だけれど、さようなら、次にあう時はかなりパワーアップして帰ってきます。それまで勝ち続けてください、喜び続けてください、それがお願いです。
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大阪の町の誇り、みんなの人気者、勝利を目指して走れ、ラララセレッソ大阪

アモレ、アモレ、アモレミーヨ、セレッソ大阪
posted by 西中島南方 at 13:05 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Mon 16 May 2011

プロとアマチュアの違い。

オネアミスの翼の昔からガイナックスが好きだ。それは彼らがいい意味でも悪い意味でもアマチュアだからだ。

何を言うかと思われるかも知れない。アマチュアがすごい作品など作れないだろうと。

実はそんなことはない。アマチュアだから下手(プロだから上手い)ということを言う人は、多分プロとアマチュアの定義を間違えているのだろう。


喩え話をしよう。プロのパティシィエとお菓子づくりが好きなアマチュアが、ティラミスを作りたいと考えた。
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プロは、それで儲けを出さないといけない、生活しないといけない。なので適正な価格にまとめるために素材選びが限定されるし、かける手間暇も変わってくる。その中でいかにおいしいティラミスが作れるか試行錯誤をして、万人に喜ばれるものをと考える。プロである以上責任があるので、そう冒険はできないが、そこはプロの技と経験でカバーするのだ。


アマチュアは、まずそれを売って生活しようとは考えない。大抵は趣味の範疇なので、責任も重圧もない。なのでその時点で気持ちがプロに負けていて、おいしいティラミスは作れない。多くの人が考えるアマチュアというのは、そういう人達の事だろう。

しかし中には程度を知らないアマチュアもいる。採算度外視でとんでもない手間をかけ、割りに合わない食材を使って、プロ顔負けのテクニックを使ったティラミスを作る輩がいるのだ。彼らは多くのアマチュアが考えている「ティラミスを売って生活をするわけではない」という定義を真逆に考える。そうしてプロよりもおいしいティラミスを作ってしまうのだ。


こうしたちょっとおかしなアマチュアが、時々世の中を変えたりする。前述したガイナックスにしたって、割りに合わない仕事をひたすら行ったことで、ナディアやエヴァのようなとんでもない作品を作ってきた。エヴァの最終話なんて、普通の会社なら通らない話だろう。


日本サッカーの世界でも、いい意味でバカなアマチュアが、いろんなところでいろんな人たちを支えている。そうした人たちはただサッカーが好きで、サッカーが好きな人が好きで、それで割りに合わない仕事を、笑いながら、泣きながら続けている。彼らに日が当たるようにと思っているけれど、日本人はそんな人達の思いやりを、時々当たり前のことと誤解したりするから、それが悔しくもある。もう少し報われる世の中であればいいのだけれど。
posted by 西中島南方 at 11:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 15 May 2011

2011 J1 第11節 浦和1vs1C大阪 先生わかりません。

前半8分 原口 元気(浦和)
前半35分 清武 弘嗣(C大阪)


「勝っているチームはいじらない」

万国共通の常識だと思っていた。接戦だったのなら、明らかな弱点があったのなら理解できるが、中国を代表するチームを相手に4-0で勝っていた、そのメンバーをいじる必要がどこにあったのか。これで結果が出ていればこんな話は無かったろうけれど、前半が終わった時点でのチーム状態は明らかに前回の試合より悪かったのだから、愚痴の一つも出てくる。


スタメン。システムは4-2-3-1に戻し、3シャドーは乾、清武、倉田。ボランチは中後が外れてキム・ボギョン、マルチネスとレフティー二人が並ぶ。

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立ち上がりのセレッソは明らかに硬かったし、機能不全を起こしていた。ボランチ2枚のところでボールを保持する意図があったにもかかわらず、そこにプレッシャーがかかって思ったようにボールが回せない。前が1枚なのでどうしても中に中にプレーヤーが密集して、マズイボールロストが増える。なんとかしのいでも起点が少なく最初のパスがカットされると、まるでいいところ無しだった。失点のシーンも6、7人のプレーヤーがゴール前を固めていたが、逆に受け渡しがうまくいかずに簡単に決められている。3連敗、その間得点僅かに1という浦和相手にこれなのだ。

たしかに1トップ3シャドーは開幕の頃から比べると整理されている。ピンパォンは以前よりよく動いてボールを受けるようになったし、そのスペースから乾、清武が抜け出すという連携もよく出るようになった。それでも、ACL山東戦を観た後だとキレや迫力に物足りなさを感じてしまう。攻めのスピードが全く違うし、相手の守備が崩せていないのだ。小松が何故ベンチを温めているか、その意味がわからない。自ら生み出した決定機は倉田と乾のパス交換からの1度きりで、シュートは枠外。前半35分の同点のシーンにしても、清武の頑張りと鈴木啓太の不注意が呼んだもので、前半45分を通して枠内シュートはこの一度きりだった。


後半になると、両軍少しずつ中盤のスペースが空いて、特に浦和のアンカー両サイドにシャドーが生きる空間と時間ができてきた。そこを3シャドーがイヤというほど突いて、度々好機が生まれる。乾、マルチネス、丸橋、ピンパォン、誰かが決めていれば相手は瓦解していたのに!

攻撃の流れはつかめたので交代カードは守備陣に対してが2枚。14分に2度程突破を許していた高橋大輔を下げて酒本を入れる、酒本は春も終わりのこの時期にしてはいい動き、活躍はもっぱら攻撃のシーンではあったけれど。

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後半14分


カウンターを何度か食らうようになると、ボギョン、マルチネスのダブルボランチを放棄、中後を入れてボギョンを一列上げる。下がったのは清武。

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後半19分


それぞれの交代の効果は劇的ではなかったけれど、意図はわかったし、事実として相手の攻撃の手数は少なくなっていた。ただ引き換えとして最後のツメ、勝ち越し点を奪う匂いも霧散してしまった。小松を入れたのは後半42分で、攻撃の要のはずの乾も清武もいなくなっていた。どうやってボールを送り込めばいい?どうやって相手をかき乱す?そうして、両軍サポーターの欲求不満がたまった、長い長い90分間は終わった。

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後半42分


浦和にしてみれば、幸先良く先取点を奪ったにも関わらずミスで自滅と気分のいいものではなかったろうし、セレッソにしても後半の攻めている時間帯で、どれか1本決めていればというもやもやが残っている。試合の入り方を間違えてどの試合でも先制を許し、同点までは持っていくもののその先の点が取れず、勝てない。

そもそも駒不足で決定機が作れないとか、チームの形が見えないで攻撃力が無いなら、悔しいけれども諦めがつく、守備を固めるチームを作って、コツコツ頑張っていけばいい。しかし直近でうまくいった試合があり、そこからどのメンバーも欠けていないのだ、その方が余程悔しいではないか!次節は金曜日、同じACL組の鹿島を屠った川崎で、今日の浦和よりも確実に調子のいいチームだ。そこから勝ちを奪うために何が必要なのか、レヴィーの決断を待っている。
posted by 西中島南方 at 18:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

その先のストーリー。

2010年5月10日、俺はシンジが全てのセレッソサポーターにとって永遠のアイドルになるであろうことを、伝説の一篇になるであろうことを確信していた。
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でもそれは、俺の過小評価だった。


Shinji Kagawaのストーリーは、もう俺達だけのストーリーではなくなってしまった。


だから今一度、この詩を書きなおさせてほしい。




きっと僕たちは語り続けるんだろう。



ともに闘ってくれたことを。



ともに傷ついてくれたことを。



ともに駆け抜けていったことを。




友に、家族に、子に、孫に。生きている限り。




ブラジル人がペレを語るように。


アルゼンチン人がマラドーナを語るように。


ドイツ人がベッケンバウアーを語るように。


オランダ人とカタロニア人がクライフを語るように。


RuhrgebietとOsakaに住む僕たちの、香川真司のストーリーを。



おめでとうなどとは言わない、努力を続けてきた青年に対する、妥当な評価が下されただけなのだから。



2010-2011シーズンブンデスリーガ最終成績
posted by 西中島南方 at 01:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sat 14 May 2011

居場所。

久しぶりのブログ更新ですが、Twitterとかはボチボチとやっとりますのでよろしくです。最近はずーっと休みなくタッチタイプを続けておりまして、それなりに忙しいです。忙しい、誰かに必要とされているというのは、大変ですが、生きがいもあります。


キム・ボギョンも居場所が見つかり始めていて一安心。当初は3シャドーの一角、家長の後釜として期待されていたけど、他の選手とのリズムがとれずに難儀していて、チーム自体もいい感じに行かなかった。

それが、マルチネスの代役としてボランチに抜擢されてから、少しずつ変わってきた。フィジカルが強く、当たり負けしない、またパスの精度が高く、長短使い分けることができる。ボランチではこのいいところが存分に出て、さすが「パク・チソンの後継者」と思える。
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明日の浦和戦ではダブルボランチがマルチネス、キム・ボギョンになる可能性があるとか…。

これは個人的にはアリ、むしろ歓迎。
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セレッソの攻守のバランスをとる上で、この位置でのポゼッションは外せない、迂闊にボールロストしてはダメ。去年はアマラウが難しいパスワークを放棄して「マルチネスさんお願いします」としていたので問題なかったのだけど、今年は中後が慣れない下がり目をやってなかなかうまくいかなかった。

マルチネス、ボギョンなら守備時にどうなるか不安ではあるけれど、一度ボールを持てばそう簡単に奪われない。その間にシャドーは動き回れるし、サイドバックが上がる時間も貰える。酷いボールロストさえ無ければ、なんとかなる、はず。


セットプレーで右のキッカーが乾か清武になるのは不安ではあるけれど、左ならマルチネス、ボギョン、丸橋と、バラエティが増える。ドッカン系も、巻いて落とす系も、ヨリドリミドリデスナ…。


アジアでは勝っているけれど、Jリーグでは未だに勝てていないセレッソ、そろそろ吉報が欲しいし、そうなると信じている。心配はしていないよ。
posted by 西中島南方 at 19:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Tue 10 May 2011

ACL#6 Cerezo Osaka 4vs0 Shandong Luneng

Rodrigo Pimpao(Cerezo Osaka) 39'
Hiroshi Kiyotake(Cerezo Osaka) 46'
Takashi Inui(Cerezo Osaka) 72'
Shu Kurata(Cerezo Osaka) 81'



高い目線で見れば歴史的な勝利であるし、近視眼的に見れば今季のベストゲームであるし、小松、倉田、ボギョンなど、ここまでくすぶっていた選手達の力と、チームを引っ張っていた乾、清武、茂庭らの力がしっかりとかみ合ったという側面もあり…。つまり何が言いたいかといえば、山東のプレイヤー達が見せた下劣極まりないカンフーキック以外は、全てがセレッソの期待通りにすすんだ試合だった、ということだ。


この歴史的な試合、スターティングラインナップは前節、Jリーグ第10節と大きく変わっていた。マルチネスが出場停止のためキム・ボギョンがボランチに、さらに好調をキープしている小松の勢いを買ってピンパォンとの2トップ。4-2-3-1を捨て、4-2-2-2を選択した。ベンチには藤本が入り、スタメン落ちした倉田、若手の山口、永井らも見える。

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結論から言うと、このフォーメーションのテコ入れが全てだったように思う。今季初めて、ピッチ上の11人が個々にしっかりと役割を果たしてくれた。特に2トップと2列目の4人の連携、これにボギョン、丸橋を加えた攻撃の精度、迫力が素晴らしい。

小松がよく動き、相手DFを引きつけるので、ボールを持ってからのプレーに魅力があるピンパォンが生きる。下がっても守備が詰めてこないので乾、清武と自由にボール交換ができた。山東はアウェーであることを差し引いても鈍重で、このスピード感ある攻撃陣に対して常に後手を踏んでいた。まだ後手を踏むだけならばいいが、セレッソの選手達の足まで踏んでほしくはなかった…。目の覚めるような攻撃と、目を覆うラフプレーが何度も何度も交錯した。

アウェー山東戦では9番Peng Hanにロングボールを当てて起点を作る攻撃を防ぎきれなかった守備陣だが、前が奮闘して球際を厳しくつめるので正確なボールが来ず、茂庭、上本、高橋らが体を当ててしっかりと潰せていた。立ち上がりは何度か厳しい流れになったが、それも15分までだった。

さあ、セレッソの攻撃だ。乾、清武、ピンパォン、そして小松が相手守備を引っ掻き回すので、後ろから上がってくる選手に対するマークは緩い。高橋が、丸橋が、果敢にシュートを放つ、Cheng Yangは雨で濡れたボールを冷静に処理する能力に欠けていて、とにかく弾きだすのが手一杯だった。それもどこに弾くかはボール任せ。山東の出鼻をくじいたピンパォンのゴールにしても、ピンパォンのミドルを弾き、丸橋の第2波にやっとのことで反応した挙句に、ゴール前をがら空きにしたものだ。これで山東はアウェー、残り50分間で2得点をとらなければいけなくなった。


後半、前線の選手を増やした山東の選択は、自らをより苦しい立場に立たせた。守備、中盤が劣勢であるにもかかわらず、ボールがこないFWの人数を増やしたのだから、ボールポゼッションも、攻撃の質も、完全にセレッソ優位。後半1分、小松との素晴らしい連携と個人技が生きた清武のゴールで山東のモチベーションを完全に破壊した。白と青のアウェイユニフォームを着た選手に残っている仕事といえば、自尊心を保つために暴言を吐き、セレッソのプレイヤー達に悪質なタックルをしながら、この屈辱を受け入れる準備をするくらい。ボールではなく、中後、ボギョンらの足首に向かってスパイクの歯を向けたYongpo Wangは帰国後にルールブックを読み返せばいい、もう今年のACLは終わったのだから、そのための時間はたっぷりあるだろう。

ラフプレーへの報復は、クリーンなゴールで。乾がらしからぬ泥臭いゴールが決まり3-0になると、Peng Cuiが2枚目のイエローで退場。もう試合は試合としての体を崩し始めていた。

それでも手綱を緩めないレヴィーは、機能不全の山東中盤を制圧するため、お役御免となったピンパォン、小松を下げ永井、倉田を投入、4-2-3-1にシフト。

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後半29分


こういう日は何をしてもうまくいく。倉田が強引に突破からそのままゴールを決め、4-0。アウェーアレマ戦の4-0も意味深いものだが、それぞれが役割を果たしたこの4-0もこれから続くACLやリーグ戦に向けて収穫の多いものだ。小松や永井のように動きまわる選手を前線に入れて守備の間隔を押し広げれば、乾、清武、そしてピンパォンがイキイキとプレーし始める。ボランチも前がこれだけ動いてくれればパスコースが複数生まれ、球離れがよくなる。今年の形はこれで決まりだろう。

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後半31分、負傷した中後→山口。大事をとってのもの


クラブ歴史上初のACLで、これまた初のグループリーグ突破。これはチームにとっていい流れだ。ラウンド16にカード累積で茂庭が出られないのは痛いが、それをどうこう考えられる我々は、今までより遥かに幸せな悩みを抱えているのだと自覚しよう。これからは何もかもがクラブ初になる、歴史に名を刻みたい選手達は今のうちにツメを、キバを研いでおくことだ。
posted by 西中島南方 at 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Mon 09 May 2011

The destiny of our empire depends upon this action. You are all expected to do your utmost.

Z旗は、日露戦争中、ロシアバルチック艦隊と大日本帝国海軍連合艦隊が激突した日本海海戦の際、連合艦隊旗艦三笠に掲げられたことで知られている。実はZ旗の他にもA旗からY旗まで、各アルファベットの名がつけられた信号機があって、本来の意味は「ここで作業をしているので注意されたい」などというものばかりだ(Z旗も本来は「私は引き船(タグボート)がほしい。私は投網中である」などという意味)

"Z"がアルファベットの最後であるからと「退路はない、奮励せよ」という意味で使ったのは、英国の伝説的英雄ネルソン提督が最初らしい。時に1805年、場所はトラファルガー沖。彼は自らの命と引換えにフランス艦隊を駆逐し、ブリテン島を守った。対馬沖に地球を半周してやって来たバルチックフリートを見据えた時、その圧倒的な戦力差を感じながら、なお不敗の決意を示すために、俺達の先祖は三笠艦上にZ旗を掲げた。イギリス流の海軍編成を行っていた日本海軍らしいといえば、らしい話だ。

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俺は軍隊も戦争も好きではないけれど、人には、国には、そしてチームには、負けられない、避けられもしない壁が時々やって来てその力を試される瞬間がある。明日はセレッソにとって、まさにZ旗を掲げるべき一日になるのだろう。


今度こそ今度こそと言いながら、俺達は何度敗れ去ってきただろう。

次がある次があると言って、何度栄冠を逃してきただろう。

明日こそが、その「今度」なのだ。

明日こそが、その「次」なのだ。


旗を振ろう、俺達の色に染めぬいた旗を。そして勝とう、掴み取ろう。
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The destiny of our empire depends upon this action. You are all expected to do your utmost.

皇国の興廃此一戦に在り、各員最上の努力をなさんことを期待せらる
posted by 西中島南方 at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする