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Sun 18 Apr 2010

J1 第7節 C大阪2VS1湘南 僕は悲劇を知らない。

前半35分 香川 真司(PK)(C大阪)
後半45分+1 田原 豊(湘南)
後半45分+5 香川 真司(C大阪)



90分間で見れば、決めきれるはずのところを決めきれず、守りきるべきところを守りきれなかった、課題の残る試合だったと言える。しかしドラマは90分を越えたところにあった。


スタメンとベンチ。マルチネスが負傷の為にベンチにも入らず、代役は家長。ベンチには前田、小松の顔が並ぶ。メンバー表だけ見れば以前と同じ3-4-3だが、実際には下図のような4-2-3-1のシステムをとっていた。

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試合開始時


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高橋、茂庭、上本、尾亦の4バック


このシステムは現在のメンバーによくフィットしていた。羽田、アマラウのボランチ二人が共に守備的であったので、そこからの展開をどうするのかに注視していたが、家長が攻守のバランスを取り、中盤のタレントの持ち味をうまく引き出していた。MOMに選ばれてもおかしくないプレーをしていたと思う。

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乾、香川とも共鳴できていた


攻撃の際には相手の守備のギャップに潜み、ボールを効率よく前線へ、サイドへと振り分けていく。守備の際には羽田、アマラウの近くに位置し、プレス要員として積極的にボール奪取に参加する。後半半ばまでセレッソが圧倒的にポゼッションできたのは家長の働きがあったればこそ。羽田、乾の出来が良くなかっただけに、その献身的なプレーはより輝いて見えた。またアマラウも周りのスペースをある程度埋めてやれば持ち味の粘り、相手の個を潰すプレーが生きてくる。今日は全ての選手が(ゴール以外の面では)平均以上に機能していた。

チーム全体がうまく回りだせば、セレッソは上位相手でも十分に通用する攻撃力がある。アドリアーノも含めた前線はよく相手ゴールを脅かしていた。ただし湘南GK野澤がビッグセーブを連発し、ゴールは生まれず。ここでしっかり決めていればもう少し楽な試合運びができたのだが…。

しかしこの姿勢が思わぬ形での先制点を生む。コーナーキックのポジション争いでセレッソの選手(上本か?)が引き倒されたとしてPKを得たのだ。香川がここは冷静にコーナーを突き、前半30分にしてようやっと得点が生まれた。

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得点後も冷静にペースを乱さなかったセレッソは1-0のスコアのまま前半を終える。


試合後半も序盤はほぼ完全にセレッソペース。香川、乾、家長のラインでボールを保持できるので守備陣もやりやすかったはず。後半15分には前半でカードを一枚もらっていた尾亦を交代させ、石神を投入したが、ここまでは何もかもがうまくいっていた。

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後半15分


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ただ湘南反町監督もむざむざ手をこまねいているわけではない。前線に田原、中山と高さ、フィジカルに長ける選手を一気に投入、流れを次第に湘南へと引き込んでいった。前線のターゲットにシンプルにボールを入れられ、徐々に守備のブロックが下げられていく。対するセレッソは獅子奮迅走り回ったアドリアーノを下げ、フレッシュな播戸を入れるが、厳しい状勢は変わらない。

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後半28分


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湘南のパワープレー、セレッソのカウンター、両者とも守備組織が固められず、次第に全体が間延びし始める。アドバンテージがあったのはセレッソなのだから、うまくキープする時間を増やし、試合を「壊せば」よかったのだが、チームの悪癖なのか無駄に人を裂いてしまい、バランスが取れない。油断していたか、よりにもよってロスタイム直前に混戦を詰められ、湘南に同点ゴールを決められてしまう。後半30分からここまでの流れは最悪。


この流れを断ち切ったのは、「長居の悲劇」を知らない新しいエースだった。ノーガードの打ち合いも、香川は至って冷静、ゴール前で相手DFを振り切り、ゴール左隅へ、野澤も反応良くジャンプしたが、ボールはその指先をかすめてネットを揺らした。時計は90分を過ぎ、ロスタイムの5分もほぼ使い切ろうというところだった。

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このゴールは、まさしく千金の価値がある。現実的な目標である残留争いの相手から勝ち点3を奪い、チームを9位にまで押し上げただけではない、チーム全体に「こうすれば勝てる」という手ごたえを与えたのだ。それは実戦でしか、成功の中からしか得られないもの。この自信を持って、次は名古屋を迎え撃つ。

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posted by 西中島南方 at 18:37 | Comment(1) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sat 17 Apr 2010

スタジアムミーティング〜。

はい、スタジアムミーティング初参加でした。ちょっと人が少なかったかな〜と思ったんですが、とりあえず「アンタおらんかったら話しにならんだろ!!」という人はいたので大丈夫、かな?

参加されたのは本間さん、廣畑部長、坂口さん、大阪市から来られたスタッフの方(名前失念、ゴメンなさい!!)本間さん側からクリエイターの方(名前が思い出せない、本格的にボケてきた…)そして重役出勤のこの方でした。

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とりあえず明日の湘南戦から、相手チームスタメン発表からキックオフまでの流れが変わります。どう変わるの?と聞かれても、それは言えない(笑 やっぱり先入観を取っ払って「体験」してもらって、そこから「前の方が良かった」「今のままでいい」「こういうのはどうだろう?」っていう話がしたいから。今言えるのはこの流れを味わえるのは日本ではセレッソだけ、ということ。そしていい感じで行けば試合開始までにテンションがガツンと上がるってことです。うまく行けばだけどね。

テンポ良く、雰囲気良く、流れる映像の種類やタイミング、それぞれに意味があります。でもそんなことわからなくても、自然と気分が高揚していくような流れを、クラブとサポーターが知恵を出し合って模索している、今はその途上です。だから明日の流れが完成形というわけでもありません。試合に来る度、どんどん楽しさがアップしていくと考えれば嬉しいでしょ?そしてそのディスカッションに気軽に参加できるのもいいでしょ?チーム同様かそれ以上のスピードで、長居のスタジアムとしての格は上がっていっていますよ。

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posted by 西中島南方 at 18:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

牛串、ホルモンうどんmgmg

内容はとっても寒い新潟戦だったわけですが、お客さんが少ないせいでスタグルメ探検がとっても楽しかったという…。いや、ヤケ食いじゃなくてさ、新しいお店とかあったら食べてみたいじゃん、紹介したいじゃん。


という訳で、ブラジル料理屋さんの屋台に行ったのですが、あれ?ホルモン焼きうどん?牛串?かなりベタな感じの屋台だ…。ホントにブラジル料理なんかなぁと不安拡大。

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でも屋台の中を見て安心、そして食欲増大!!焼きたての牛串が300円だったかな?かなりデカイ串だったのに安い!!味はシンプルに塩味で、結構やわらかかったナリ。とりあえず肉食いたいという人のサイドディッシュとしてオススメ。

それからホルモンうどん(確か500円か600円か)もかなりイケル。

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うどんとニンニクの芽(中華料理とかでよく見るアレです)を甘辛のミソダレで炒めた一品。ボリュームもあるし、うどんもしっかりしてるし、ニンニクの芽もシャキシャキです。冷凍のニンニクの芽とか使ってるとスジばっていて食べにくいんですが、ちゃんと生のニンニクの芽を使っているようです。

そして上に乗っているホルモンもイカス。うどんとは違うもう少し濃い目のタレで味付けされたホルモンがトッピングされています。中身は多分ミノとマルチョウ。マルチョウというのは関西で言うテッチャン(牛の小腸)を開かずに筒のまま焼いたもの。関東、相模原なんかで食べられているらしいです。テッチャンの旨みである脂が逃げずにプリプリのまま食べられるのがマルチョウのいいところ。これをザックリ混ぜて食べるとスタミナがつきますよ!酒が飲めるなら、迷わずビールですね。この日はさすがに冷たいビールはやばかったですが。


スタグルメゾーンの屋台が少しへって寂しいのですが、コンコースの屋台も含めてどんどん紹介していきますね。それでは。
posted by 西中島南方 at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 15 Apr 2010

ウソだといってよレヴィー!!

昨日の新潟戦、両チームの監督、選手のコメントがJ's GOALに載っている。選手のコメントを確認したが、家長の投入はやはり攻撃についてのアクセントだったようだ。しかし選手が皆口々に「連携がとれない」と口にしているのは何とも切ない気持ちになってくる。これは選手側が何とかするべきものなのか、それともコーチすべきものなのか…。播戸あたりが音頭を取って皆でメシを食えば済む問題でもないような気がする。

黒崎監督のコメントは初々しいというか、たどたどしいというか。現役時代は恵まれた体格を生かしたパワフルなプレーが印象的だったので、言葉を一つ一つ選んでかみ締めるようにコメントする様子は少し意外。


しかし失笑噴飯ものなのがレヴィー・クルピのコメント。体の芯までオポチュニストなのかと思う。試合を観た人ならポゼッション「していた」のではなく「させられていた」のはわかるはず。勿論レヴィーも気がついているだろう。にもかかわらず。

ゲームを支配しながら、決定機も多かったのに、決めることができず、逆に相手の少ないシュートのなかから失点をしてしまいました。


と言えるのだから、すごい。本当に笑いそうになってきた。確かにバー直撃とか、後一歩でゴールというシーンはあった。しかし決めきれないところには何かしらの原因があるのだろうし、守りきれないところにも何か原因があるはずだ。それをあえて無視している。この割り切りよう。

ただ最近のレヴィーは「タテマエ」と「ホンネ」を使い分けている節があるのが救いではある。レヴィーが「ぶっちゃけ厳しい」と言い出したらいよいよなのかも。

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posted by 西中島南方 at 22:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Wed 14 Apr 2010

ヤマザキナビスコカップ 第2節 C大阪0VS1新潟 凍える心。

後半31分 ミシェウ(新潟)


酷い。良い材料を探してもなかなか見つからない。守備陣はリーグ、カップ戦あわせても7試合で2点しかとれないでいる新潟を抑え込めず、攻撃陣も心躍るような攻めをただの一度も見せてはくれなかった。何から書き出せばいいのか頭が痛い。

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スタメンとベンチ。上本がコンディション不良からかベンチ入りすら無く、代わって前田が左のストッパーに入った。マルチネスが抜けたダブルボランチはともに守備的なアマラウと羽田。羽田が一列上がったことで空いたセンターは藤本が務める。ベンチでは小松が今季初のメンバー入り。

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スタメン復帰の前田


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前半は、本当に内容の薄い45分だった。セレッソは例によって5バックで相手にスペースを与えまいと頑張るのだが、組織で守るというよりは個々の頑張りに依存している形。もしもう少し連携がとれるのなら、4バックでも十分やっていけるだろうし、3バックにしてもウイングの尾亦、高橋がもう少し高い位置でプレーできるばすなのだけれど、このあたりはまだ何も手付かずという感が否めない。

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試合中にそれぞれの意見を戦わせる場面も


攻撃に関してはなお悪い。本来ならマルチネスがボランチの位置から攻撃を組み立てるが、今日のボランチは羽田とアマラウ、攻撃の起点には全くなりえない。アドリアーノは奮戦し、何度かいい形を作ったが、香川、乾は絶不調で、相手DFラインの前でトリッキーなパスやドリブルを仕掛けるだけ、シュートまで持っていくのが一苦労という有様だった。スタンドから見ていても何も期待感の無い試合。


後半、さすがにこれはまずいと思ったのか、レヴィーにしては早めにカードを切ってきた。家長をボランチの位置に入れ、攻撃の起点を作る。ただし下がったのは前半孤軍奮闘してきた羽田。これは納得がいかない。

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後半開始時


前回も書いたが、アマラウは決して運動量が売りのプレーヤーでは無い、自分のテリトリーに入ったプレーヤーを潰すのが専らの選手だ。攻めの為に投入された家長と、プレーエリアの狭いアマラウ。ボランチの守備力は目に見えて落ちた。

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攻めに出た時の家長のプレーは、それは素晴らしいものだった。ボールが落ち着き、まわりの選手に余裕が生まれる。フィニッシュまで至るケースが少ないのが相変わらずという感じだが、前半に比べれば形になってきた。

ただし守備になった時の悲惨さは凄まじいものだった。家長は前目で残っている、アマラウのポジショニングも酷い、この二人の間にとんでもないスペースが生まれている。相手がスピードにのるのに十分な時間と空間。それでDFラインに止めろというのが厳しい話だ。

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攻撃面では貢献した家長だが…


もしこれが羽田と家長という組み合わせだったなら、もう少し違った未来が待っていたかもしれない。アマラウを重用する理由がどこにあるのだろう。これだけチームバランスが崩れていれば、如何に点が取れていない新潟であろうと攻め抜くことができる。ゴール前で左右に振られ、見事新潟の今期3点目を献上した。


失点の直後、再度選手交代。高橋、茂庭を下げて播戸と酒本を同時投入。システムを4-4-2に切り替えた。失点の僅か2分後だったことから「勝ちに行く」交代だったと思われるのだが、運にも見放された。

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後半33分


前線の枚数が増えれば、普通ならより攻撃的な展開ができる。しかしセレッソはボランチの位置で問題を抱えているためにチームバランスが崩れ、前にボールが入らなくなっているわけで、その中で前を増やしても効果は薄い。案の定、播戸もアドリアーノも自陣まで戻ってボールを受けなければ孤立してしまうという状態になってしまった。アドリアーノがあまりに深い位置で守備をしているものだから、ゴール裏のサポーターがアマラウと間違えてコールをした程だ。ちなみにその時アマラウはボールと全く関係の無いDFラインの前で、誰のマークをするでもなくただ立っていた。結局何もできないまま試合終了、悲しい90分間が終わった。


寒風の吹きすさぶミッドウィークに、それでも応援をしようと4744人の観客が長居に足を運んでくれた。そんな人達の目の前でこんな酷い試合をされたのではたまらない。チームは観客に、足を棒にしてスポンサーを探し、試合日にはスタジアム中を奔走している事業部に、そしてチームを支えんと出資してくださったスポンサーに対して、もう少し真摯であるべきではないだろうか?

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posted by 西中島南方 at 23:33 | Comment(1) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Mon 12 Apr 2010

スタジアムで会いましょう!!

水曜日、ナビスコカップですね。4年ぶりのナビスコカップってことで、それなりに歴史的な試合のはず…、なんですが、お客さんの入りってどうなんでしょうね。ウィークデーだし、残留争いには関係ないし、マルチネスは出場停止だし、なんか寒いみたいだし。事業部的には頭痛いでしょうね。


でも「セレッソを楽しむ」という意味では、この試合はすごくいいと思いますよ。

まず何よりゆっくりできる(汗 ダービーや浦和戦みたいにトイレに行ってもスタグルメに行っても長い時間並ぶってことが無い。それにスタグルメはできたてホカホカが食べられる、と、思う。(作り置きできる食べ物はヤバイかも知れないからパスね)

座席もゆったり。余程「オレはI4じゃないとヤダ!」とか「メインかバックの真ん中で観たい!」って人でなければゆったり見られるでしょう。ゴール裏のバモる人以外は席取りでそんなに苦労しない。

そして何よりリーグ戦と変わりない、本気の試合が観られる!これが一番デカイかなと。相手の新潟はリーグ戦最下位、総得点が僅かに2ということで、実戦で何かきっかけを掴みたいと思っているでしょう。そんなチームが手を抜いたりするはずが無いですよね。相手は間違いなく本気です。テクニシャンのマルシオリシャルデス、高さと速さを併せ持つ日本代表矢野貴章らタレント揃いです。(正直なんでチーム状態悪いのかよくわからない)気を抜けば確実にやられます。

対するセレッソもマルチネス抜きとはいえベストメンバーで臨むとレヴィーが断言しています。

スポニチアネックス

C大阪“クルピ流”ナビスコ杯でもメンバー変更なし

 中3日のナビスコ杯の新潟戦(14日、長居)に、メンバー変更なしで臨む。昨年から大幅に先発が入れ替わっているチームにとって、カップ戦といえども貴重な経験の場。クルピ監督はこの日、「基本的には同じだ。試合を重ねなければいけない」と話し、出場停止のMFマルチネス以外に入れ替えはないことを明言した。控え選手のモチベーションが心配されるが、ブラジル人指揮官はあくまで自らの意思を貫く。


本当はバックアップの選手を何人か試してほしいなと思わないでもないんですが、マルチネス抜きでチームが機能するのかどうかを確認する意味ではいじらない方がいいという考え方もあります。スポーツに正解は一つじゃない。

このガチンコ勝負がゆったり観られる。これは行かない手はないでしょう。SBやメイン、A席の屋根下ならもしもの雨も安心だし。個人的にはご家族連れで来てほしい一戦です。野球と違ってきっかり9時に終わりますし、いいですよ。それで気に入ってもらえたら、是非リーグ戦も。オレは例の場所にいますんでワイワイやりたい時は来てくださいね。

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posted by 西中島南方 at 22:04 | Comment(3) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sun 11 Apr 2010

冷静と情熱のあいだ -レヴィーの人心掌握術-

しょっぱなから失礼な話であるけれど、セレサポであればレヴィー・クルピが策士でも戦略家でも知将でもないことはわかっていただけると思う。

ではレヴィーの監督としてのストロングポイントは何か?私個人の感想ではあるが、それは「父性」だと思っている。


レヴィーは常々チームを「ファミリー」と呼んでいる。練習やオフのひと時などでは穏やかでコミカルな表情を見せる一方で、試合ではモチベーションが下がり交代を申し出た香川をそのままピッチに残らせたり、精神的に熱くなりすぎた乾に対して懲罰的な交代を行うなど厳しい一面もある。もし監督として「だけ」職務を果たすのであれば、これらの行為は全て必要が無い。(乾の交代には退場のリスクを回避する意味があったかも知れないが)しかしレヴィー・クルピはこうした姿勢をずっと崩していない。

今のセレッソのサッカーは悪く言えば個人技頼みのサッカー、控えめに言っても選手の力量、コンディションに大きく左右されるサッカーだ。このサッカーで勝ち点を奪うためには選手のフィジカルだけではなく、メンタルな部分も整える必要がある。レヴィー・クルピはこの作業に腐心しているように感じてならない。

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Twitterでもつぶやいたのだが、昨日の横浜FM戦でこんなシーンがあった。マルチネスの退場や不可解な笛に業を煮やしたレヴィーが試合終了直後、制止する白沢通訳を振りほどき、コーチングエリアから飛び出して主審佐藤隆治氏にくってかかったのだ。顔を真っ赤にさせ、さながら赤鬼といった風情。

しかししばらく後、スカパーのインタビューに現れたレヴィーの表情は驚くほど柔和だった。先の一件などまるで無かったかのように弁舌も滑らか、10人になっても勝ち点を奪えたことに満足している様子だった。

もし本当に激情にかられたのなら、試合終了直後ではなく試合中にコーチングエリアを飛び出すか線審に異議を申し立てるはずだし、誤審であると確信しているなら試合後に証拠を揃えて抗議の一文を用意すればいい、だがレヴィーは試合が決してから審判に食って掛かった。あれは選手に向けての意思表示ではなかったかと思っている。自分の大切な「ファミリー」に対して不当なジャッジをしたことに、私もこれほど腹をたてているんだ。そういうメッセージを伝えたかったのではと。それ程の愛情を感じて悪い気はしないだろう。そういう効果を狙っていたのではないか。


父親は別段何も感情の機微が無くても、自分の子供に対してキチンと叱らなければいけない時や、自分の子供を守るために自ら前に立つ時がある。そうしたポーズをしっかりと示す事で「ファミリー」がどうあるべきか考えているということを示すのだ。サッカーの世界で、全ての監督がそうあるべきなのかは判らない。ただ結果だけを見る限り、少なくとも今のセレッソの体質にはあっているかもと感じている。
posted by 西中島南方 at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | セレッソ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Sat 10 Apr 2010

J1 第6節 横浜FM0VS0C大阪 しゅーとノアメニモマケズ。

得点者なし


審判に泣かされ、シュートを滝のように撃たれ、中村俊輔にふりまわされても、セレッソは我慢強く90分間戦った。横浜FMのフィニッシュの雑さに救われたとはいえ、この展開でスコアレスドローは大きい。


スタメンは「クルピ定食」と揶揄されるほど不動のメンバー。ただしシステムは京都戦のような4-3-3ではなく、それまでの3-4-3だった。恐らくレヴィー・クルピは相手のトップに対してつねに一人多いディフェンダーを置いておきたかったのだろう。アウェーゲーム、まず守備からという意識もあったはずだ。

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試合開始時


しかしこのシステムではボランチのラインが非常に弱く、相手のコンダクターに対してプレスがかけられない。3バック(ウイングも引いて実質5バック)の個々の強さで相手の攻撃を何とかはね返すのが精一杯で、ミドルシュートはほぼ打たれ放題。キム・ジンヒョンが素晴らしいセーブを見せた清水のミドル以外は正確性と威力に乏しいシュートばかりだったが、決して心地のよい状態ではない。

攻撃のタクトを振るうマルチネスも含め、殆どのプレーヤーが自陣に引きこもっている状態なので、当然前の3人は厳しいシチュエーションから攻撃を開始しなければいけなかった。形らしい形になったのは前半20分過ぎからで、それも乾のキーパーの頭の上を狙ったミドル(枠外)とバックパスをさらったアドリアーノのプレーくらい、僅かばかりの反撃、その殆どを中澤、栗原、小椋、狩野の守備ブロックに封じられてしまっていた。

悪いことは重なるもので、前半30分頃からマルチネスの動きがおかしくなる。足を痛めたとのこと。短いダッシュや軽いランは出来るのだが、ボランチらしい運動量や激しいプレーは期待できない状態だった。異変を感知したレヴィー・クルピはこの時点で家長にアップを命じている。

ところがそのマルチネスが相手選手に対してスパイクの裏を見せたスライディングを行ったとして、前半終了間際一発退場になってしまう。もしベストコンディションであったなら他のプレーを選択していただろうが、スライディングはあの時のマルチネスが出来る精一杯のプレーだった。審判を責めることもできるが、仕方が無い結果だったとも言える。とにかくセレッソは残りの45分プラスアディショナルタイムを10人でプレーしなくてはいけなくなった。


後半、攻め手をこれ以上減らせば前線でのプレスが破綻すると踏んだレヴィー・クルピは3バックを4バックに変更する策を選択する。羽田を一列上げてアマラウとコンビを組ませ、高橋、尾亦はディフェンスラインに、前線の3枚はがむしゃらにボールを追い、一発にかける。苦渋の決断だったが、この時点でのベストチョイスだったと信じる。

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後半開始時


結果論ではあるが、この策はうまくはまった。マルチネス、アマラウのコンビに比べて羽田、アマラウのコンビは守備力の面で上をいっていた。サイドバックが必要以上に上がることを自重したため、結果として6枚の堅い守備陣を敷くことになった。一人多く、攻撃的な横浜FMに一方的に攻められてはいたが、あわや失点というシーンは殆ど作られていなかった。点を奪うイメージは浮かばなかったが、失点する恐怖も少ないセレッソらしからぬ試合運び。横浜FM木村監督がターゲットのバスティアニーニ、ドリブラーの斎藤を入れても個に強い茂庭、上本、そしてキム・ジンヒョンがよく耐えてくれた。

業を煮やした木村監督は後半36分、コンディションの不調から先発を外れていた中村俊輔を投入、勝負に出た。それを待っていたレヴィー・クルピも動く。乾を下げ、藤本を入れてシステムを5-2-1-1に。矢継ぎ早にチェイシングに奔走していたアドリアーノを下げてボールキープに長けた家長をトップに、香川とのコンビに前線を託す。

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後半38分


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後半41分


後半42分にはこちらも疲労困憊のキャプテン羽田に代えて黒木。キャラクターの特性とすれば下がるべきはアマラウだったかもしれないが、このあたりの理由は不明。(アマラウの名誉の為に言うならば今日の出来自体はそれ程悪かったわけではない。あくまで守備重視運動量重視でいくならアマラウということ)

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後半42分


後半退場者と疲労からスペースが生まれ、中村を捕まえることは容易ではなかった。ただ横浜FMはフィニッシュの精度を最後まで欠いたままだった。ファーサイドに張ったフリーの選手に入れられ肝を冷やすシーンが見られたが、シュートは枠をとらえず空高くに飛んでいった。アデイショナルタイム4分も上手に消化し、この苦境にあって貴重な勝ち点1を手にした。


試合をするからには全てのゲームで得点を、勝利を求めるのは当然の姿勢だと言える。ただし現場レベルにおいてその時々で自分たちに出来るベストを尽くす、最低限の結果を残すというリアリストの目を持たなくてはリーグ戦は戦えない。その意味において今日の試合は「良い試合」と評価できる。マルチネスの怪我の具合はどうか?4-3-3でいくら結果を残したとしても、相手が2トップの際は常に3-6-1がファーストチョイスなのか?心配と疑問は尽きないが、とりあえず掴み取った勝ち点を喜び、文を結ぶ。
posted by 西中島南方 at 19:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Fri 09 Apr 2010

Twipicはじめました。

Twitterでたまに「こんなん描いたらおもろいな」という話が出る時があって、その時々でTwipicに画像上げてたんですが、少したまったのでブログでもご紹介します。

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こんなのも描いてます(´∀`;)


ホント9割9分ジョークなんでこまかーい突っ込みはご容赦下さい。少し笑ってもらえると幸せです。
posted by 西中島南方 at 02:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Thu 08 Apr 2010

脳内物理エラー。

昨日3.5インチのHDDが来たので早速今のHDDと交換してみた。箱には「3ステップで簡単!」とか書いていたのに今のディスクにエラーがあるらしく「エラーを修復しますか?」とメッセージが出る。仕方が無いので時間はかかるがスキャンディスクとエラーの修復を行うのだが、何度やっても同じメッセージが出て先に進まない。何度か手を変え品を変えしていたが全く同じ結果だったのでがっかりした。もう少しあきらめのよい性格であったなら手間と苦労と時間を無駄にせずに済んだのに。やむなく件のチェックをスキップしてそのままのデータを移譲することにした。

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カリカリと小さな音を立てて、HDDがデータを後輩に手渡ししている。それをボーっと見つめていた。

人間も、こんな風に情報や感情を簡単に移したり捨てたりできればいいのに。一度頭に記憶素子を埋め込んでしまえば、後は簡単。ネットに流れている情報をダウンロードすれば数分で「教育」は終わる。残りの時間を全て人格形成に費やせばいい。友達と遊んでもいい(もちろんオンラインでも、オフラインでも)、将来の夢のために更なる情報を落とし込むのもアリだろう。仕事だってベットに寝転びながらネットにつながっていればOK、公私の境はあいまいになるけれど、満員電車の苦痛からは開放される。ネット環境さえ整えばどこにいてもいいわけだから、過疎だとか人口過密というのも多少緩和されるだろう。


それから、恋愛だって、もっとずっとシンプルで、間違いが無いようになる。お互いがお互いをどれ程想っているのか、すぐにわかるんだから。今結婚した夫婦の3割が離婚しているらしいけども、もう少し減るんじゃないかな。むしろ変説がわかるんだから、増えちゃうか。どうなんだろう。


思い出も、選り好みが出来る。辛いこと悲しいこと忘れたいこと、まとめてゴミ箱にいれて「ガサガサ」ってしたい。オレはそれが出来ないし、それがもとで人を傷つけてばかりだし、いい加減いい加減にしたい。


今はどれだけPC上のデータを消したって、記憶が消えない。多分一生残るだろう。何の役にも立たない記憶のくせに、夢の中にまで出てくる。反吐が出るようなあの時のこと、どうしたらいいかまだ迷ったままだ。なんでウソなんてついたんだろう…。
posted by 西中島南方 at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする