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Sun 22 Jun 2008

J2第21節 福岡0VS1C大阪 嵐吹く丘。

後半44分 ジェルマーノ(C大阪)

 いつも観戦記は試合を観てすぐに書くのだけれど、今日は8時間ほどのインターバルを空けている。今になって思い返すと、よくもまああの状況で勝ち点3をあげられたものだと感じる。

 この試合、セレッソにとっては不利な要素がたっぷりあった。足元の技巧に長けた選手を並べながら、前半は泥田のようなピッチでのプレーを余儀なくされ、後半は重馬場にスタミナを奪われ思うような動きが出来なかった。それでロスタイムにあった僅かなチャンスをモノにしたのだから大きい。なんにしても久々の勝利は素直に良いものだ。


 スタメンには嬉しい驚きがあった。全治2週間の診断を受けていた江添が脅威の回復で戦線復帰。羽田とラインを組むことになった。前線には香川が戻り、柿谷とのコンビで相手を崩すスタイル。

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 ところが当日は試合延期さえ考えられた悪天候。風こそ無いものの豪雨がピッチを濡らし、水捌けがいいはずのレベルファイブスタジアムも水か浮いていない部分の方が少ないという状況だった。これでは香川のドリブルも柿谷のサーカスのようなボールタッチも封印されたようなもの(それでも香川は一度シュートまでいい形を作っている。さすが)福岡のパワー溢れるプレーに後手を踏む格好になった。ロングボールを小松に預け、こぼれ球を古橋、香川、柿谷に託すスタイルにしたのは攻撃の効率化よりも守備リスクを減らしたいという意図のほうが強かったろう。ただし小松は長身ながら福岡の大久保のような純粋なポストプレーヤーではない。シュート数は両軍僅かながら大勢は天候に見合ったスタイルで入った福岡だった。

 これを何とか防いだのはGK相澤の働きが大きい。この試合のマンオブザマッチは彼にこそ相応しい。前半最大のピンチとなった大久保からの折り返しもかろうじて防ぎきり、ここ何節か続いた先制点を奪われ疲弊する流れを断ち切っている。詰めの部分で慎重になりすぎた福岡の攻めにも助けられ、前半は0-0、後半に望みを繋げられた。


 後半になると雨足も弱まり、ピッチの水も相当はけた。ボールも水溜りで留まるような事も無くなり、セレッソが本来得意とするパスとドリブルが流れるようなサッカーを展開できた。柿谷、香川が相手をいなし、細かいパスで相手を崩す、アレーがドリブルで持ち上がる(アレーのドリブルは賛否あるところだが今日に限ればシュートで終われたので良しとしたい)柳沢、尾亦がサイドをえぐる。香川の惜しいシュートはすんででクリア、小松のそれは福岡キーパー神山の素晴らしいセーブで防がれた。

 それでも前半の疲労が祟り、十重二十重という重厚な攻めが出来ない。逆に肝を潰すような逆襲も多々。久藤のクロスから一度、久藤自身のボレーで一度、中村北斗から一度、度重なる失点の危機も今日当っていた相澤の好守に救われる。


 ところで試合後の各選手のコメントを見ていると、流れからの攻めもさることながら、セットプレーにも神経を割いていたことがうかがえるのだが、シュート数では12対11とほぼ互角だった両者ながら、セットプレー数は福岡18に対してセレッソ31と差がついている。この差が結局試合の趨勢を決した差だったのだろうか。得点シーンでは古橋はどれ程不調でもセレッソの攻撃の核の一つであり、二人といない貴重なプレスキッカーである事を思い知らされた。

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 さて、甲府が山形を下した為、再び自動昇格権の2位に浮上したセレッソ、水曜には好調な草津を長居に迎える。これに勝てればもう一度流れに乗れるかも知れない。消耗戦から中3日というのは厳しいが、これがJ2だ。
posted by 西中島南方 at 01:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする