実母の住む家までは阪堺線で行くのですが、乗り場のある天王寺では綺麗な花が飾られていて、ああ、これは幸先がいいなと思ったものです。
ところが早速けつまづいてしまいます。阪堺線の狭い駅は大混雑、沿線にセレッソも必勝祈願に訪れる住吉大社があり、初詣客でごった返しておったのです。調べてみると住吉大社は毎年正月三が日だけで200万人以上が初詣に訪れるとか。
住吉大社の近辺ではさらに混雑度は上昇、天王寺からはもとよりえびす町、堺方面から来る人達で社の前は大混乱です。日頃は静かな住宅地が異様な雰囲気につつまれていました。よせばいいのに珍しい電車が走るからか鉄道マニアの人がゴツイカメラ持ってウロウロしていたり、宗教戦争でもしたいのかキリスト教を布教に来た異端ぎりぎりの教徒さんがスピーカーから世紀末思想を説いていたり、尋常ではない数のテキ屋が軒を連ねていたり、カメラも出せないくらいカオスでした。まあ住吉大社を過ぎればもとののんびりした阪堺線に戻っていましたから、いいんですけれど。
さて、久しぶりに会った妹夫婦の一粒種「よしとくん」は、しっかりと成長していました。悪さもそれなりにしますし、元気があまっている感じです。名前が名前ですから元気な子に育つのは判ってましたが、なんだか嬉しいものですね。
娘の「たろも」も親類では唯一の年下であるよしとくんを「弟」と呼んで世話を焼いたりしているようです。兄弟がいない分そういうところで経験を積んでもらえるのは有り難いし、仲が良くて悪いことってないですよね。
そのたろもも随分成長しました。そもそも「たろも」という名前は赤ちゃんの頃男の子のようだったので「たろう」と呼ぶようになって、それが変化したものなんですが、すっかり雰囲気が女の子になりましたし、しっかりしているところはしっかりしている、親に似ない頭のいい子になってきました。
堺と私の家族は縁が深く、そもそも祖母の実家が堺でした。今でも先祖代々のお墓があり、親戚も多く暮らしています。私もたろもくらいの時、よく祖父や祖母に連れられ、この街で食事をとったりお墓参りをしたりしていました。それが今では私が娘を連れるようになり、母があの時の祖母のように孫を可愛がっています。時間の流れというのはとても早いものですね。しみじみと感じさせられました。
そうそう、このよしとくん、サッカーや野球を見るのがとても好きで、応援のような仕草をよくするのだそうです。たろもの次はよしとくんのスタジアムデビューですね。それでは。