2006年度年間パスポートご購入の皆様へ
すでにご存知の通り、2007年8月から、大阪長居スタジアムにおいて世界陸上大会が開催されます。これに伴い、2006年9月より改修工事が行なわれております。この工事に伴い、2006年10月より長居第2陸上競技場でのホームゲーム開催を余儀なくされ、何かとご不便をお掛けいたしております。
2007年も引き続き大阪長居スタジアムは改修工事が行なわれる予定で、シーズン前半は長居第2陸上競技場を使用する予定です。(Jリーグの試合日程調整のため各スタジアムの試合数は現時点では未定です。)
このニュースを聞いて動揺されている方も多いかと思う。ただ私個人は、今までの大阪市ゆとりとみどり振興局の不誠実な対応を肌身で受けてきたので、こういうこともありうるな、という印象を持った。
とりあえず事実確認をする為に各所に電凸したので、ご報告と情報の整理をさせて頂きたい。
まずセレッソ大阪が、何故今の時期にこのニュースをリリースしたか。
これについては単純に、年間パスポートの案内時期が来たにも関わらず、まだ長居スタジアム改修工事がいつ終わるかのインフォメーションを大阪市側から得ていないので、いつから長居スタジアムが使えるか、サポーターに確約出来なかった為らしい。情報が入ってこないので当惑しているとの事。
ことこれに関しては、球団も被害者だと認識して頂きたい。私のような個人ならともかく、一企業が「○○かもしれない」という推量だけでニュースリリースをする事は出来ないのだ。確かに文章に関しては語弊を生むような内容になっているが、今の時点で確定したソースだけでは、ああいった表現が精一杯なのだ。
次に世界陸上2007大阪大会組織委員会へ取材(時系列で言うとこちらに先に電凸した)、夜にも関わらず担当者の方には真摯に対応して頂いた事を記す。
組織委員会としては、大会を開催するにあたり、当初から言及されていたトラックの張替え、身障者席、電光掲示板の改修、そしてサブトラック(第二)とスタジアムを結び、競技者をスムースに移動させる陸橋の設置を希望しているようだ。それ以外の要望は出していないとの事。
陸橋についてはスタジアムの外に設置するものなので、スタジアムの使用に影響するものではないし、それ以外の工事に関しても来年1月末に行われる大阪国際女子マラソンにあわせて進捗しているはずの工事で、そこから本大会が行われる8月末までの間、セレッソを締め出す理由にはならない。
そう考えると、やはり余剰の4億円による芝生張替えがネックになっているのではと考えてしまう。というか、それくらいしか思いつかない。確認の為にゆとりとみどり振興局の世界陸上準備室に電凸。担当者はいなかったものの、こちらも真摯な方に応対していただいた、今まで電凸してきた大阪市職員の方々の中では、ずば抜けて紳士的な方だったのではなかろうか。
そこでいくつか突っ込んだ質問をしてみたが、予想通り芝生が工期を延ばす要因のようだ。
以下コメントを箇条書きにする。
・大改修から10年、長居の芝生はかなり痛みが目立つようになり、予算どうこうを抜きにしても、いずれ張り替えなければいけない状態にある。
・そこに世界陸上によるスタジアムの改修という話が出たので、それとは別件ではあるが、芝生の張替えも同時期に行えるようにした。この二つを同時に進行させることにより、工期(=スタジアム閉鎖期間)、支出を抑えられるというのが、その理由。
・とはいえ、トラックの素材にピッチの土等が入ると、トラックが駄目になってしまうので、トラックとピッチの改修は同時進行出来ない。つまり国際陸上関係の工事との完全な同期は不可能(もちろん電光掲示板等の工事との同時進行は問題なし)。
・その為、大阪国際女子マラソンに合わせてトラックの工事を行い、その後芝生の張替えを行う、という流れになる可能性が高い。
・芝生を張り替えた後も、養生期間として、最低でも二ヶ月の期間ピッチは利用出来ない。
・張替えによって締め出し期間は延びてしまうが、それに見合うだけのピッチコンディションにする。
今までの取材では、芝生の張替えは後付けで来た話、という印象が強かったのだが、今回の電凸では前々から出ていた案件、というような説明だった。上手く煙に巻かれたのか、今までの職員がいい加減な対応をしていたのか…。
今回のゆとりとみどり振興局職員の発言を真実と受け取り、締め出し期間の事を中心にまとめれば、仮に張替えが実施されれば、最低でも4月頭くらいまでは、締め出し期間延長になるようだ。
取材をすればするほどいろんなところからいろんな発言が飛び出して、なかなか整理がつかないのだが、今の時点での三者の見解は上記の通り。
こうなるとそれぞれからはっきりとした説明が聞きたくなってくる。本当の事情はどうなのか、他にベストの方法は無いのか。少なくともセレッソをサポートし、税金を払っている人間には、それを要求する権利が有ると思うのだが。