昔の、少なくとも70年代とか、80年代くらいまでの父親というのは、子供が多少の病気をしていても、少なくとも表層は平成を取り繕っていた。
でも、20世紀も終わろうかという頃にお父さんになった私には、そんな事は出来ない。以前クレイマー・クレイマーが好きだと言った事が有ったけれど、本当に娘が怪我や病気をしたら、あの映画の中でダスティ・ホフマンがしたように、我が子を抱えて病院まで駆けていこうと思っていた。
ところが世の中というのは想像を超えて便利になっているようで、ネットで全国の診療所や病院の診察予約が出来るページが見つかった。「i Ticket」というらしい。
ここに登録している病院なら混み具合まで判るそうな。娘がまだ赤ん坊だった頃、よりにもよって正月にに熱を出してしまった事があって、近くの救急に行ったところ、すし詰めになった待合室でより強力な風邪をもらってしまったという苦い経験が有るので、このシステムは本当に有り難い。
こういうシステムがあるのが病院にとって当たり前になれば、もっと選択肢は増えるから、より便利になるのだけれど、とりあえず全国の病院が検索できるのはいい、旅先で急病になった時にも重宝しそうだ。
そんな事を心配しているよりも、病気にならないように日頃から体力づくりをしていた方がずっと建設的だとは思うけれど、一生病気にならない人間なんてそういるものでもなし、こういうものがあるのを知っているのは、決して損にはならないと思う。