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Wed 09 Feb 2005

日本2VS1北朝鮮 許されざる勝利。

 あの日のようにMURPHY'Sにいて、あの日のようにギネスを飲み、あの日と同じスコアで応援しているチームが勝ったというのに、どうして腹が立っているんだろう。周りにいる客はゲラゲラ笑ってる。その顔を見ると余計に腹が立つ。祝杯は挙げず、家路につくことにしました。

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 スタメンは予想通り。外す事の方が難しい。

北朝鮮戦スタート


 前半20分くらいまでは、まさに思い描いていたプラン通りの試合展開でした。自陣深くにラインを設定している北朝鮮のDFに積極的にアタックをかけてファウルを誘い、セットプレーから先制点。

 その後も北朝鮮の焦りを誘うようなボール回しから隙を見てのサイド攻撃を続け、完全な日本ペースに楽勝ムードさえ漂っていました。


 このムードを変えたのは北朝鮮の早目早目の選手交代と、想定外のチーム戦術の変更だったと思います。

 前半20分を過ぎた頃から、北朝鮮のプレスを開始するラインがぐんと上がって、15番と17番(アン・ヨンハ)がセンターサークルぐらいから顔を出すようになり、不用意な横パスをさらわれるシーンが増えてきました。テレビ朝日の解説で松木氏が「奪われ方がまずいですよ」と言っていましたが、同感です。


 後半に修正をかけてくるかと思っていたのですが、メンバーも戦術の変更も無し。いよいよペースが北朝鮮に傾きます。前半はまだ単独突破だけに留まっていた北朝鮮の攻撃に、手数と人数が加わり始め、守備の乱れは頂点に。


 後半60分。不運がこれに追い討ちをかけます。北朝鮮攻撃陣が日本のゴール前でお株を奪うようなパス回しを見せると、相手左サイドの選手が早く低いクロスを試みます。

 ところがインサイドで蹴るはずだったところをアウトサイドに引っ掛けてしまい、クロスは通常とは逆の回転でゴールへ。これに川口が対応しきれず(これは責められないプレー)同点ゴール。


 ジーコのおっとり刀がここでようやく振り下ろされます。高原in鈴木out。矢継ぎ早に中村in田中out。陣形を3-5-2から2-4-4にシフトさせ、勝ち越し点を奪いに行く姿勢を見せます。

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<高原投入>


Field-Japan05-02-09-03.gif


<中村投入>



 それでも北朝鮮の足は止まらず、勝負は五分五分。北朝鮮のセットプレーから肝を冷やすシーンも有りました。


 後半35分、ジーコが最後のカードとして大黒を入れた時、私は正直勝ちをあきらめました。福西をトップに上げ、フィードの上手い中田浩二を入れ、高さを生かしたパワープレーに入るのがベストと考えていたからです。高原-大黒の2トップなど練習さえ満足にしていなかったはず。

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<大黒in玉田out>


 しかし、勝利の女神は気まぐれ。ロスタイムに小笠原が入れたクロスを相手GKがパンチング、これがペナルティエリア前の福西に渡り、ゴール前のスペースにいた大黒へとパスが繋がります。

 他の選手であるならば、あの体勢からあのシュートを打つのは難しかったでしょう。しかし大黒の持ち味は相手ゴール前のスペースへの飛び込みと泥臭くも正確なシュートコントロール。小気味良い反転から放たれたシュートは決して威力の有るものではありませんでしたが、飛び込んできた相手GKをかわし、残っていたDFの足先をかすめ、ゴールマウス中央に吸い込まれていきました。


 戦前「内容よりも結果を」とコメントしていた選手達も、さすがに会見では険しい表情でした。最終予選では勝ちが約束された試合など一つも無い、それを身をもって知ることができた事が、最大の収穫だったでしょうか。その引き換えとしてアウェーでのイラン戦に田中と三都主を累積警告で欠く事になったのはあまりに痛いのですが。



posted by 西中島南方 at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(5) | 観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

北朝鮮戦展望。

 ついに今日という日が来てしまいましたね。昨日に続いてかなりラリラリなんですが、がんばって試合予想など。しがらみ無しで試合だけを楽しみたいので。

 まずスタメンはニュースなんかで取り上げられている通り、シリア戦そのまま行く予定のようです。

北朝鮮戦先発予定メンバー


 対する北朝鮮は、一次予選時の3-3-2-2から4-3-1-2へシステムを移行させる可能性が有るとの事。恐らく3バックだと両サイドにスペースが生まれ、三都主、加地に突破される危険が有る為だと思うのですが、これだと相手がボールホルダーに対するアクションを起こすエリアがよりゴール前に近くなるので、いい位置でフリーキックをする機会が増えるはず。

 加えて中澤、福西、鈴木と空中戦に強いメンツが揃っているので、得点はセットプレーからの空中戦で生まれる可能性が高いと読みます(大抵の人もそう思っているでしょう)


 もし開始15分までに得点する事が出来れば、後はそんなに必要に攻め上がる必要は無いと思っています。ボールをできる限りキープしてスタミナの温存を図るほうが得策かと。なにせ北朝鮮が一次予選であげた得点11のうち、実に9点が後半にあげたもの、というデータが有りますから。後半に足が止まらないように、また相手に焦燥感を与える為に、ボールポゼッションを上げる事を念頭に。

 逆に得点できなかった場合は、まず落ち着く事。ゲームプランが外れた時でも混乱する事が無いように、宮本のキャプテンシーに期待。


 後半注意するのは布陣をいかにコンパクトに保つかという点。北朝鮮が得意とするカウンターはスペースが空けば空くほど効果的になりますから。まあエメルソンを止めた中澤がいるのですから心配はしていませんが。


 中村、高原に出場機会が有るとすれば、後半15分までに同点以下だった場合でしょう。北朝鮮から見ればこれほど嫌な「ジョーカー」は無いと思います。ゴール前でファウルをする度に大ピンチなのですから。それで相手のチャージが緩めばなおの事好都合というものです。


 最悪残り10分程でリードを奪えないという事態が起きた時は、田中を外して本山を入れ、シリア戦のような2-4-4のスタイルを採るはず。今になって思えばあの時この布陣のテストができたというのは大きいです。


 ただこんな展開になる確立はほぼ0だと踏んでいます。前半セットプレーで1点、後半相手をつり出して裏を突き1点、2-0が最低ノルマだと思っています。それくらいの試合をホームで出来ないなら以降の試合を勝ち進むのはかなり厳しい。相手は北朝鮮だけでは有りません。油断は禁物ですが、冷静に、確実に勝ち点3をとってほしい。



posted by 西中島南方 at 13:04 | Comment(0) | TrackBack(3) | 代表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする